Fate/stay night
1167話
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のつもりはない。
だが、向こうにしてみれば殆ど見知らぬ……どころか敵対している相手の使う、自分達には触らせる事が出来ないような代物を使っての行動だ。
……寧ろ、この条件で認めたのが不思議な程だな。
まぁ、それだけ桜の現状が切羽詰まってるって事なんだろうけど。
「イリヤはどう思う?」
「そうね、あの短剣や鵬法璽とかいうのが、どんな力を持っているのかは分からないわ。けど、ちょっと信じられないくらいの魔力を感じるのは事実だし、アークエネミーにしても正面からセイバーやライダーを倒すのは難しくないんだから、私達を騙し討ちする必要がないのは事実よ」
「じゃあ信頼出来るのか?」
「いえ、アークエネミーも敵対してる相手よ。信用は出来ても、信頼は出来ないでしょうね。ただ、能力的には間違いなく一級品なのは事実よ」
「へぇ、俺をそこまで評価してくれるとはな。お前はてっきり俺を嫌っているものだとばかり思ってたが」
エミヤとイリヤの会話にそう口を挟むと、次の瞬間にはイリヤが俺に対して鋭い視線を向けてくる。
「当然でしょ! 言っておくけど、私はアークエネミーのことを許した訳じゃないんだからね!」
「……そもそも、聖杯戦争である以上、サーヴァント同士が戦うのは当然だろうに」
もっとも、こうは告げたものの、イリヤにとってバーサーカーはなにものにも代えがたい家族であったのは間違いない。
そこれそ、父親や兄の代わりといったとことか。
まぁ、実際にはそんな単純なものじゃないんだろうけど。
「ふんっ!」
俺から視線を逸らし、可愛らしく吐き捨てるイリヤ。
この辺は、まだまだ子供だよな。
本人は衛宮の姉を名乗ってるんだが。
「さて……じゃあ、これで決まりって事でいいか? ライダーとイリヤはこっちの用件に頷いたけど、残りのお前達2人はどうなんだ?」
チラリ、と難しい表情を浮かべているセイバーと衛宮へ受かって尋ねる。
この2人が強硬に反対するようなら、もしかしたらライダーの意見も変わるかもしれないと、そんな風に思いながら。
だが……
「……分かった。アークは遠坂や美綴も信じているからな。それなら俺も信じるしかないだろ」
「いいのですか?」
セイバーが衛宮に対して気遣わしげに尋ねるが、その衛宮本人はと言えば若干躊躇した様子もなく頷く。
さっきまでの俺に対する警戒は何だったんだろうな。
いや、今の表情を見る限りでは魔術的な要素の判断だから、自分より魔術に詳しいイリヤやライダーの言葉を信用してるって事か?
まぁ、それはある意味正解ではあるんだが。
「よし、なら話は決まったな、それで桜ってのはどこにいるんだ?」
「居間で洗い物をしている。呼んでくればいいのか?」
衛宮の
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