第二章
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「さもなければこの球場が君達の墓場になる」
「に、逃げろ!」
「いや、爆弾を探せ!」
「それで爆弾の配線を切るんだ!」
「何とかするんだ!」
「試合があるっていうのに!」
「試合はどうなるんだ!」
球場の中は大混乱になっていました、ですが。
ナゾー博士はその皆を見つつ悠然として言うのでした。
「逃げるもよし、爆弾を探して配線を切るもよしだ」
「俺達がどうするかを見ているってのか」
「そうしているのか」
「わざと爆弾を仕掛けて」
「それを見るつもりだっていうのか」
「如何にもだよ」
その通りという返事でした。
「さあ、どうする」
「俺は逃げるぞ!」
「爆弾を探せ!」
「子供は早く逃がすんだ!」
「選手達に何かあったらどうする!」
皆それぞれ動いて何とかしようとしました、勿論試合どころではなくなっています。
皆何とかしようと必死です、逃げる人も逃がす人も爆弾を探す人もです。
爆弾処理班の人も来ました、ですが。
「何処にあるんだ!」
「爆弾は何処だ!」
「早く探せ!」
「急げ!」
混乱している状況が続きます、誰もが血相を変えています。ですが。
ここで、でした。球場の中にあの笑い声が聞こえてきました。
「ハハハハハハハハハハハハハハ!!」
「!?あの声は」
「あの笑い声は」
「まさか」
「まさかと思うけれど」
そのまさかでした、何とです。
名古屋ドームのスコアボード、その上にです。
黄金バットがいました、マントをたなびかせ両手を腰に当てて仁王立ちになって。皆その黄金バットを観て言いました。
「黄金バットだ!」
「黄金バットが来たぞ!」
「名古屋にも来たか」
「この場所にも」
「来たか黄金バット」
ナゾー博士も黄金バットの方に身体を向けて言いました。
「貴様に今回の私のゲームを防げるか」
「・・・・・・・・・」
無言で頷いてです、黄金バットは応えました。
それを観てです、皆は言いました。
「何とかしてくれるのか」
「爆弾を見つけて破壊してか」
「俺達も名古屋ドームも救ってくれるのか」
「そうしてくれるっていうのか?」
中日ファンの人もヤクルトファンの人も言うのでした。
「今から」
「そうしてくれるっていうのか」
「それならやってくれ黄金バット!」
「何とかしてくれ!」
「この球場を救ってくれ!」
「この球場は名古屋人の誇りの一つなんだ!」
それだけです、名古屋の人達にとって大切なものだというのです。
「ドラゴンズの家なんだ!」
「今は調子が悪いけれどな!」
「皆この球場が好きなんだ!」
「ドラゴンズもこの球場も愛しているんだ!」
「だからこの球場を救ってくれ!」
「ドラゴンズの家、俺達の愛するこの場所を守っ
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