8.姉ちゃんの正体
[3/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
れ見せろって言ってうちにまた来るし……しかも顔は妙に真剣だし……」
「真剣だよ」
「ほーん……何があったかはしらんけど……でも無理すんなよ。辛くなったらすぐやめるからな」
「うん。ありがとう」
こんな感じでちょくちょく岸田はイケメンなんだよなー。キモヲタのくせに」
「声に出てるぞ」
岸田が何回がマウスをクリックし、『かんこれ!』という声が再生され、一昨日見たゲーム画面が映しだされた。このゲームでは、自分が一番気に入ったキャラを常に表示させておく『秘書艦』というシステムがあるらしい。今岸田が秘書艦に設定しているのは、海外の戦艦ビスマルクを擬人化したキャラクター、ビスマルク・ドライ。このキャラはリストにない。
「何が知りたいんだよ?」
「とりあえず、このリストと岸田が持ってるキャラを比べてみたい」
「わかった。ちょっと待ってろ……」
岸田がマウスを操作し、今持ってるキャラクターのリストを表示してくれた。
「ほら。これで見れるだろ?」
「うん。ありがとう」
リストと岸田のキャラたちを比較してみる。確かにリスト……というか、比叡さんの仲間たちと思しき艦娘たちを岸田はすべて持っていた。だが、岸田サイドからリストを比べた場合、リストには数人の艦娘の抜けがある。さっきのビスマルクもそうだし、武蔵、ローマ、照月……抜けてるキャラは決して少なくない。
「ところどころ抜けてるね……」
「うーん……まぁ、まったく同じだと逆に気持ち悪いけどな……」
「このリストさ、並び替えは出来るの? 例えば入手順とか」
「出来るぞ。やってみるか?」
「お願い」
岸田がマウスをクリックし、キャラの入所順にリストをソートしてくれた。その入手順のリストの一番後ろからリストを確認していくと、ちょうど武蔵を境にして、武蔵以降に手に入れた艦娘は僕のリストに載ってなかった。しかし逆に、武蔵より前に入手した艦娘は漏れ無くリストに乗っている。武蔵自体は前者にあたり、リストには載ってない。
「うわ! マジかよ……お前、どんな方法使ってうちの鎮守府調べたんだッ!」
「それよりもさ。この武蔵っていつごろ手に入ったの?」
「キモッキモッ……ぁあ武蔵か。武蔵は確かやけくそで半べそをかきながら大型建造を回したら一発で来て、めちゃくちゃ大騒ぎした覚えがあるから……確か梅雨ぐらいの時期だな」
「梅雨時……」
確か、比叡さんと初めて出会ったのもその頃だ。
「ちなみになんで半べそかいてたのさ?」
「言ったろ? うちのかわいい比叡タンが轟沈もしてないのにいなくなっちゃったんだよ。それでやけくそで泣きながら大型建造を最大値で回したら、武蔵が来たんだ」
「……」
以前何かで、『偶然が3つ以上重なれば、それは偶然ではない』と
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ