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姉ちゃんは艦娘
7.姉ちゃんの謎
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だから!!」
「ほらお姉ちゃんの肩に捕まって! 一緒に家に帰ろう!!」

 比叡さんの手が僕の肩に触れた。普段なら心地いい比叡さんの温かさが、今回だけは不快な衝撃となって僕の全身を駆け巡った。僕の胸とお腹の不快感が最高潮に達し、僕は口から盛大に胃の中の物を吐いた。

「シュウくん?!」

 やってしまった……駄目だ……頭痛い……息が苦しい……息ができない……口の中が苦酸っぱい……気持ち悪い……地面が上にある……横に来た……世界がぐるぐる回ってる……

「シュウくん?! 大丈夫シュウくん?!!」

 ごめん比叡さん……今声を聞かせないで……触らないで……だんだん声が遠くなってきた……ヤバい……触られてる感触無くなってきた……

「シュウくん?! シュウく……」

 周りの景色が回転しながら一点に集約していき、やがて視界が真っ暗になった。僕はこの日、生まれて初めて気を失った。

 少しずつ意識が戻り始め、僕はゆっくりと目を開けた。頭がかなりボーッとする。周囲を見渡し、ここがどこかを確かめる。照明が薄暗いせいか、最初はよくわからなかったけど、次第に見慣れた光景が見えてきて、ここが僕の部屋だということが分かった。

「目、覚めたか」

 父さんの静かで落ち着いた声が聞こえてきた。父さんの声は少し低めだが、小さな声でもよく通り、聞き取りやすい。

「うん」
「びっくりしたぞ〜。比叡ちゃんがぐったりしたお前をおぶって帰ってきた時は……珍しく母さんも取り乱してな」
「そっか……ごめん……」
「いいよ。別に責めてるわけじゃないし、お前が無事ならそれでいい」

 僕は上半身を起こした。その時、僕の額から濡れタオルが落ちた。濡れタオルが額に置かれたこともまったく気付いてなかった。相当身体が弱ってるようだ。

「とりあえず明日は学校休め。一日ぐらい休んだところで高校進学には響かんし、何よりお前、学校行ける状態じゃないだろ」
「うん……。母さんと比叡姉ちゃんは?」
「母さんはさっき寝かせた。お前のことで取り乱したせいで、だいぶ疲れたみたいでな。比叡ちゃんは居間にいるよ。理由は聞いてないけど、なんか責任感じてたみたいでちょっと塞ぎこんでたな……」
「そっか……」

 ごめん比叡さん……比叡さん何も悪くないのに……

「大丈夫なようなら居間に行ってみたらどうだ? 比叡ちゃんがいるはずだ」
「うん。そうする」
「うし。父さんはもう寝るよ。明日も仕事だし、安心したら眠くなっちった」
「うん分かった。ありがとう」
「いいえ〜。これでもオヤジですから」

 父さんは僕の頭をクシャッと乱暴に撫でたあと、部屋を出て行った。フと思って時計を見ると、今は夜中の3時。普段は12時頃にはもう寝てる父さんたちだから、そら眠
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