SAO42-守らりたい者
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士。その溜まった思い、全部ぶつけて。それが八つ当たりでも構わないわ」
あの日から、底が見えない真っ暗な闇に沈んだ私に救いの言葉をかけてくれたあの人のように私は鋼の騎士に救いの言葉をかけよう。
大丈夫。きっと良い方向になるようにできているんだから。
●
鋼の騎士の話を聞いた私は一度ホームへ向かうことにした。目的は当然、赤の戦士と鋼の騎士の仲直り。鋼の騎士の過去、溜まっていた思いを聞いたこと仲直りしたほうが絶対に良いと思い、行動に移す。本当は赤の戦士と鋼の騎士の二人で本音をぶつけさせ仲直りしたほうがいいかなとは思ったけど、鋼の騎士は私にいろいろと話したから、心が落ち着くまで一人にさせた。これは別に放置ではない、彼女にも考える時間は必要だと思う。それから何をするか決めてもらいたい。私の役割は鋼の騎士と赤の戦士のサポート。
これだけは、いや、これもお節介なんて拒まれても退けない。私はそういう性格なんだから、構わずにお節介する。
「そこの白の剣士ー」
私の今の名前を呼ばれ、足を止める。声の主に視線を変えてみると。
「はろはろハロ〜」
……言っちゃ悪いが、空気の読めない挨拶をする狙撃者と対面してしまった。おまけに満面な笑顔が少し腹立つ。わざとでも、そうじゃなくても腹が立つ。
「なんなの、そのバカにした挨拶は?」
「あら、バカにしてた?」
「少なくとも、今は余計なことです」
例えるなら、試合終わりの時呑気に現れていたずらを仕掛けるような事情を知らない空気の読めなさだろう。こっちは鋼の騎士の辛い過去を話してくれた後に、よくわかんない挨拶をされる温度差にわたしが戸惑うのは無理ないと思うんだ。
まぁ……ここで、狙撃者に出会ったのは良いことかもしれない。ただし、返答次第ではただのお邪魔者になりかねないけど。
「あのさ、狙撃者。赤の戦士知らない?」
「知っているわよ」
「ほ、ほんと!?」
いや、まさか本当に知っているとは思っていなかった。そこのところは申し訳ない。
「その、赤の戦士はどこに?」
「情報交換」
「はい?」
「情報交換してくれたら教えてあげる」
「えー……」
「えーじゃないもーん」
このからかい屋め……。なにが「えーじゃないもーん」よ。わざわざ、ぶりっ娘風にあざとく、上目づかいする必要ないわよね?
あぁ、そうか。狙撃者ってこういう性格か。つか、別に赤の戦士の居場所ぐらい教えてもいいじゃないか。なんでわざわざ情報交換しなければならないのよ。
アルゴって、お世話になっている凄腕の情報屋が狙撃者の情報交換のやり方見たら、どう思うのかしらね。
「私、情報屋じゃないからたいした情報持ってないけど、それでもいいの?」
「うん、いいわよ。そんなにたい
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