16話 エースとビギナー 3.6
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っていた。
* 基地司令室 同日 19:00
ブレックスが腕を組み、戦況報告を受けては各所へ指示を出していたところにブライトが部屋に入ってきていた。ブレックスはそれに気付き、ブライトにも基地からの脱出を促した。
「・・・ブライト君か。君らもグレイファントムで逃げなさい」
ブライトは時計を見ていた。そしてブレックスに伝えた。
「基地司令。敵の思惑通りにはいきませんのでご安心を」
ブレックスはブライトの話に疑問を持った。援軍など見込めない状況だ。ブレックス自体は今の状況は不測だった。それがブライトは否定をしている。そのことにブレックスは質問した。
「それはどういう意味かな?」
「ええ。実は本日夜到着の予定ですが、カラバという組織の輸送機がグレイファントムの改修のためニューヤークからこちらへ向かってきていまして。こういう不測の事態も含めて多少の戦力を搭載しております」
「なんだと・・・カラバが・・・」
カラバも小さい組織ながらエゥーゴと同じ立ち位置の団体であった。しかし、その団体とブライトが繋がっていることに驚いた。
「カラバのリーダーは実は私の元部下でして・・・後ほど紹介致します」
そうブライトが言うと、基地の管制官がある航空機をレーダーで捉えていた。
「司令!未確認の大型航空機3機。当基地に接近してきます」
ブライトはその報を聞くと「来たか」と言った。
ブレックスは連邦に属さないカラバが基地に到着することに若干抵抗があった。しかし敵も非合法手段で来ている訳なので、そこは背に腹は代えられなかった。
* トリントン基地上空 アウムドラ艦内 19:30
18時過ぎに基地より特殊回線でブライトより救援信号を受け取ったハヤトは、本来着陸するオーストラリアの民間の空港を通過し、トリントン基地上空へ来ていた。
アムロからの技術提供により、独自に開発された新型兵器RMS-099 リック・ディアスの搭乗したシャアは基地の状況をハヤトより逐次報告を受けていた。
この時のシャアは既に仮面を外し、連邦と同じ制服で色は相変わらずの赤を着込んでいた。
ハヤトより降下前の最終確認が入る。
「シャア、トリントン基地の現状は基地司令部まで敵があとわずかな距離に来ている。既に包囲網も完成されているな。この状況下を打破するには後方からの奇襲しかない。このアウムドラのリック・ディアスは15機だ。これらを基地の北側に降下させ、一気に敵の戦線を崩壊させる」
シャアは重力下においてパイロットスーツを着込まず搭乗していた。体が3年前より鍛えられ逞しくなっていた。
「了解だ、ハヤト。シャア・アズナブル、リック・ディアス出るぞ!」
シャアはアウムドラの後部ハッチより
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