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私の宝物 超能力 第3話
私の宝物 超能力 第3話
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は涙が零れて来た。本当はこんな綺麗な娘なのに、貧乏から抜け出せなくて年頃の娘なのにと。

 母はその帰りメガネ店に誘った。近眼のメガネではなくコンタクトにした。
 そして招待日の早朝、母が予約してくれた美容院に生まれて初めて行った。
 貸衣装を身に付け、美容院に行きメガネからコンタクトに代えた。馴れないコントクとも数時間したら目に違和感もなくなった。母はまた涙した。
 「暗子……綺麗だよ。本当に綺麗だよ。こんな綺麗な娘だったと母でも気が付かなかったよ」
 「母さん誉めすぎだよ。娘にお世辞を言う親なんて聞いた事がないわ」
 「お世辞なものか、鏡を見てご覧。本当に綺麗なんだから」
 暗子は余り見ようとしない鏡を恐る恐る見た。これが私? 自分でも驚いていた。そして苦労をかけた暗子へのささやかな、母からの贈り物だと微笑んで送り出してくれた。

つづく
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