第6章 流されて異界
第130話 赤い瞳
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を取り逃がした責任が自分にあると、ハルヒが考えているのならば、余計な死者はここから先はひとりたりとも出す訳には行かない。
「どうせ自分の所為で俺に迷惑を掛けたとか、似合わない事を考えた挙句に今回のような結果に成ったのやろうけど――」
コイツは俺の知っている限りで最低一度、世界を作り変えようとしている。もし、自分の所為で無関係の人間が邪神召喚の犠牲となったと考えたとしたら……。
再び、世界を作り変え兼ねない。
もし、そう成る可能性が出て来たのなら――
「オマエさんは、オマエさんのやりたいようにやったら良い。最初からそう言って居たと思うけどな」
俺の手でケリを着けなければならない。そう言う約束に成って居た。
口調は相変わらずお気楽な雰囲気。但し、内容はかなり真面目。聞き様によっては、お前の我が儘ぐらい全部聞いてやる、と言う風にも聞こえる内容――
視線はハルヒの瞳に固定したまま。更に、考えている内容がかなり深刻な内容だけに、かなり強い瞳で見つめていたような気もする。
俺の視線を受けて、一瞬、怯んだかのようにハルヒが視線を外し、その微かな動きで背中まである長い黒髪がふわりと揺れた。但し、それも一瞬の事。まるで、俺の視線に怯んだ事が恥で有るかのように同じような瞳で俺を見返す。
いや、これは睨んでいる訳ではない。おそらく真剣な表情と言うヤツ。
「ねぇ、ひとつ聞いても良い?」
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