Fate/stay night
1166話
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ような形になって空を舞う。
……イリヤってこんな事を出来たのか?
俺の炎獣みたいな感じの能力だな。
「落ち着け。別に敵対する訳じゃない」
イリヤの視線が向いているのは鵬法璽の方だが、ルールブレイカーの方にも警戒の視線を向けている。
さすがに一流の魔術師だけあって、これがどれ程異常な物かを理解出来るんだな。
魔術や魔法が一切存在しない世界では、こっそりとこれを出しても全く気が付かれる様子はなかったんだが。
「幾つか条件はあるが、その条件をクリア出来れば、全く問題なく桜とかいう女を助ける事が出来ると思う」
「……やり方は?」
衛宮の言葉に、少し驚く。
これまでの俺とのやり取りから、絶対に怪しんでくると思っていたからだ。
そんな俺の様子が、余程意外だったのだろう。衛宮が不思議そうな顔で先を促してくる。
普段ならこれまでの経験から色々と俺に突っかかってきてるんだろうが、それをしないってのは……多分それだけ余裕がないからか。
となると、俺の予想通りにサーヴァントの魂は全てがイリヤに収まっているって訳じゃなさそうだな。
「こっちの短剣はキャスターの宝具で、鵬法璽の方は……まぁ、俺の宝具だと思ってくれ」
正確には宝具でも何でもないんだけどな。
空間倉庫の方が宝具で、その中に入っているマジックアイテムという形だし。
その点では、金ぴかの王の財宝と似たようなものか。
「この鵬法璽というのは、一度した約束を絶対に破る事が出来ないという能力を持っている。それと、この短剣で桜を刺せば、臓硯をどうにかする事は出来る筈だ」
ルールブレイカーの説明に凛と綾子が少し眉を動かす。
それは当然だろう。ルールブレイカーの能力は魔術的な契約の類を消し去るといものだ。
決して、心臓に巣くっている奴を殺すような能力ではないのだから。
ただ、聖杯の汚染とか、アンリマユとの契約とか、そっちは今のところなるべく黙っておきたいんだよな。
ともあれ、俺の説明を聞いて衛宮達はルールブレイカーと鵬法璽へと一縷の希望を抱いた視線を向けるのだった。
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