Fate/stay night
1166話
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派な道場だった。
いや、本当に何でこんなに立派な道場を持ってるんだろうな。
確か、ここはZEROの時に衛宮切嗣が買った場所だったけど、そもそも、何だってこんな大きい武家屋敷を……
「おーい、セイバー。ちょっといいか?」
道場の中では、セイバーが正座をして目を瞑っているところだった。
精神集中をしていたんだろう。
「シロウ? ……アークエネミー……」
セイバーの視線が俺の方に向けられ、少しだけ肩に力が入るのが分かる。
……まぁ、昨日俺に脇腹を抉られたばかりだし、そういう感情を抱いてもしょうがないか。
「……何故ここに?」
「残念ながら、お前と戦う為……とかじゃない。桜とかいう相手をどうにかする手筈が整ったからな。それを知らせに来ただけだ」
「っ!? こんなに早く、ですか?」
「ああ。まぁ、こっちも昨日お前達と別れてから色々あったんでな」
正直、本当に昨日は密度の濃い1日だった
あれ程に色々な出来事が起こって忙しかった1日は、シャドウミラー時代を含めてもそう多くないんじゃないだろうか。
「それは……では、桜は助かるのですか?」
「どうだろうな。俺の取る方法が上手くいけばかなりの確率で助ける事が出来ると思う。ただ、それがどんな方法かをお前達に教える必要もあるから、それを説明しにな」
何も知らない状況で桜にルールブレイカーを刺したりすれば、その時点でセイバー達と敵対する事になりかねない。
その為、前もって知らせておく必要はある。
「……なるほど。士郎、ここに連れて来たという事は?」
「ああ。ここなら桜に聞かれるような事はないだろうからな。今からイリヤやライダー達を呼んでくるから、少し待っててくれ」
そう告げ、衛宮は道場から去って行く。
それを見送り、俺達は道場の中で無言の時を過ごす。
『……』
凛と綾子が道場を見て回り、俺はセイバーにじっと見られているという状態。
うーん、記憶を取り戻してからセイバーと会うのはこれが初めてだけど……いや、そもそも昨日の昼間に会ってるのか。
何だか、正直色々と微妙な感じがする。
まぁ、具体的に何がどうこうって訳じゃないんだけど。
「アークエネミー、貴方、何か変わりましたか?」
「……何がだ?」
「いえ、こうして見ていると、何か少し、こう……そう、違和感。違和感のようなものが……」
随分と鋭いな。もしかして、これも直感が関係しているのか?
まぁ、直感に関しては念動力を持っている以上、俺もどうこう言えないが。
「そうか? 俺としては特に何が変わったって事はないんだがな。それより、お前はどう思っているんだ? サーヴァントとして聖杯戦争に参加している以上、当然お前も願いがあるんだろ?
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