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ソードアート・オンライン〜Another story〜
GGO編
第208話 最後の戦い
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りと必ず守ると言う強い決意が まだ麻痺を続けている手を動かしたのだ。

「ッ!」

 スタンガンを隼人に押し付けるよりも早く、拳を振るった。
 自分1人だけじゃない。危険なのは。……このまま 放っておけば、その魔の手は皆に向かう。この場の誌乃にもそうだ。

 隼人の拳は正確にスタンガンの側面部へと辺り、その衝撃から 昌一は手放してしまい、誌乃のマンションの外の茂実へと落ちていった。 それなりの高さからであり、静寂な夜だったからこそ、 吹き飛んだスタンガンが 《がしゃんっ!》と言う音をさせたのが はっきりと聞こえたえ。そう、GGOで死神のあの銃、《黒星(ヘイシン)》の様に壊す事が出来た。 一先ず 武器を壊す事は出来た。
 だが……。

「っ!! こ、のっ!!」

 それは、相手を激昂させるだけだったのかもしれない。

「てめえぇ!! この死にぞこないがぁ!!」

 突然の反撃に激高した昌一の左拳がリュウキの側頭部へと直撃した。

 頭がジンジンと痛み、立ち上がったのだが 再び倒れてしまいそうになる。だが、それでも倒れる事だけは拒もうと立ち続けたのだが。

「所詮、お前はゲームしか能がない、ただの餓鬼なんだよ! はっ! 鬼? こんな糞餓鬼がか? オレも、オレ達も馬鹿だった、って事だなぁ!!?」

 昌一は、まるで自分自身にそう言い聞かせる様に罵倒しながら くの字におれている隼人の身体をただ蹴り続けた。

「死ねやぁぁ!!」
「ぁぐっ……!!」

 タメ(・・)を作った前蹴りが 隼人の折れた腹部へと突き刺さる。耐える事も、こらえる事も難しい状況だった。……だが、その攻撃は隼人にとっては、幸運だと言えるだろう。

 蹴りを受けた勢いを利用して、誌乃に迫っている恭二の方へと倒れ込む様に行けたからだ。

「は、はや、とっ……!!!」

 誌乃は必死に恭二の悪意から 身を守り続けた。

 恭二を堪えて、隼人の傍へと行く為に。このマンションのガーディニングとして通路に備え付けられている花瓶や誰かが立てかけて、忘れ去られている傘を手に、抗い続けていた時に、隼人が来たのだ。
 来た、と言う表現はおかしいかもしれない。蹴り飛ばされてしまったのだから。自分を守る為にだった。……今日だって、自分の家に来たりしなければ、こんな事にはならなかった筈なのに。

「アサダサンアサダサンアサダサンアサダサン………」

 恭二の狂気。

「殺す……殺してやる!!」

 昌一の狂気。
 ふたりの狂気が迫ってくる。

 隼人は、必死に誌乃を後ろへと追いやる。彼女の部屋がある方向へと。

「……はい、って。鍵を……」
「い、いやっ! も、もう これ以上 わたしのせいで、はやとが傷ついて欲しくないっ…
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