第十二話「貴公子、暴かれる」
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すくなくとも、君らみたいなガキビッチは性奴隷になる価値もなさそうだから、娯楽感覚でぶっ殺されるんじゃない?」
と、ラルフは肉眼にも見えぬ速さで彼女の顔面をガシッと片手で掴み上げた。
「チョーシこいてんじゃねーぞ? ISがなければ何もできないザコビッチが、『女が最強』なんて語るのは100万年はえーよ?」
掴んだ手の指が、ぐいぐいと女子の顔面に食い込んでいき、痛みと恐怖に彼女は支配される。
「い、痛い! 痛い! ご、ごめんなさい……もう言いませんからぁ!?」
「ふん……」
片手が女子を離した。しかし、その顔には爪の跡が深く刻まれている。これは、相当なトラウマとして彼女の心に残るだろう。
「ひぃ……!」
そのまま彼女は半泣きして、彼の前から逃げ去った。
「相変わらず、女に対しては激しいな?」
と、ラルフの横から太智が顔を出した。
「やぁ! 太智君……なんか、テンションが低いね?」
いつものようにスマイルを向けるラルフだが、そんな彼に対して太智は無表情だった。
「いや、ちょっと考え事をな?」
「そうなの? 悩み事なら相談してごらんよ、仲間だろ?」
「ああ、そのつもりでオメーさんのところへ来たんだ」
「ふぅん……? で、なになに?」
「……シャルル・デュノアのことで何か疑問に思うこがいっぱいあってな?」
「……」
途端、その内容にラルフは表情を険しくさせる。
「……やっぱり、君も思う?」
「ああ……何となくだがな?」
――味方とは言え、任務に関して協力をしてもらったって大丈夫だよね?
本来なら、仲間とはいえ己に課せられた任務を他者に話すことは御法度だが、仲間で同じ考えを持つものなら、協力してもらえればこちらも楽だ。ラルフは、恐る恐る太智に任務の内容を言わないが、シャルルに関しては同じ考えだと言う。
「そうだね……何となくだけど、何だか女っぽい仕草が余計に目立つようだ」
と、ラルフはさらに表情を険しくさせた。
「そうか……あ、それとだな? シャルルは最近、清二と話すことが多くなった。清二もアイツに度々会いに行くことが多い。前は、そんなに積極的な奴じゃないのに……」
「うむ……そう言えば、僕の方もシャルルに関して言えることがある」
「何だ?」
「……寮の部屋で、暇があれば僕のRSを間近で見ていることが目立ってきた。手入れをしている最中に触ろうとしたこともあった」
「アイツが……?」
太智は、それを聞いて何か嫌な予感を想定した。
「もしかすると……」
ラルフも同じことを考える。
「ああ、もしかするな?」
太智は慌てるかのようにラルフへ聞く。
「ラルフ、オメェのRSは?」
「今、弥生ちゃんに整備をお願いしている。君は?」
「俺も弥生に……もしかして、狼達も!?」
「……急ごう!」
ラルフはガタッ
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