第1章:平穏にさよなら
第17話「悔しさ」
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...。...あ、そうだ。
「創造開始。」
魔法で適当に画用紙を投影する。一応、三人程乗れるくらいの大きさにしたけど...。
「あ、ありがと。...少し時間かかるから、ちょっと待ってて。」
そう言って何かを書き始めるかやのひめさん。
「ここが確かこうで...あ、こうだったわね。」
「これは....五行の陣...?」
五芒星のように描かれていくソレは、所謂魔法陣の陰陽版みたいな物らしい。神咲さんも見た事があるようだ。...僕はマンガとかでしか見た事ないけど。
「今は霊力不足だから簡易的なものしかできないけど...これでよし...ね。」
しばらくすると、書き終わったのか、かやのひめさんが立ち上がる。
「貴方、霊力は扱え...ないわよね。」
「魔力ならできるけど...霊力はちょっと...。」
扱った事がないし、霊力を渡せたのは無意識だったからね。
「...私から契約を持ちかける事で強制的に霊力を覚醒させるわ。心の準備はいい?」
「え、あ、うん...。」
心の準備って...。...まぁ、覚悟はできた。
「陰陽の力を持ちし者よ...汝、我と契約を結ばん...。」
「.....。」
五行の陣に立ち、かやのひめさんは言葉を紡ぐ。
すると、かやのひめさんは淡い水色のような光を放ち始める。
「っ....?....これが...霊力?」
体から魔力とは違う力が溢れてくる。
「そうよ。それが霊力。...量は“あの子”に遠く及ばないけど、純度は引けを取らない...いえ、同等ね...。」
「へぇ〜....。」
純度は高いんだな...。“あの子”って前の主の事か?
「後は契約を.....。」
「っとと...あ、繋がった。」
霊力が少し二割程持って行かれる感覚がした後、かやのひめさんと何かが繋がった。霊力を譲渡した時にできたパスとは違う、契約らしい繋がりができた。
「...契約時に二割、後は一割分私に供給する感じでしばらくはいいわ。」
「これで契約完了...なのか。」
これが霊力...ちょっと、興味があるな。
「あ、それと....。」
かやのひめさんの胸元から浮き出すように、人型の紙が出てくる。
「私の型紙よ。」
「型紙?」
「そうよ。私は厳密には草祖草野姫本人ではなく、その分霊の一人みたいなものよ。...でなければ、神そのものを従える事になるからね...。これがあれば、少し離れていても呼び出せるし、私がどうなっているか分かるわ。」
「なるほど...。」
漫画とかの陰陽師で言う式神の本体っ
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