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【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
第百二四幕 「姫様は宇宙海賊」
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な機能を持たせるという発想はなかった筈。だとしたら――そういうこと、ですわね」
『……あっ!しまったぁ、相手が既存の技術を使ってるとは限りませんものね!さっすがお姉さま!!』
『な、何だ二人とも?その『グレたペット』とかいうのが何だってんだ?』
「まぁ簡単に言うと………感知できない銃弾の正体、判明したかもしれませんわ」

 セシリア・オルコットは考える。
 推測が正しいとすれば、銃弾の秘密は解けた。後は、もうひと押し。

「管制塔。宇宙塵(デブリ)回避システムの危険度探知をノンアクティブにしてくださいな」
『………え?あー……え?いや、すまん。聞き間違えたかもしれないからもう一度言ってくれないか?』
「宇宙塵回避システムの危険度探知プログラムを今すぐノンアクティブにして下さいと言ったのです。今度は聞き取れまして?」

 やや間を置いて――管制塔はやっと気づく。これは自分の耳がおかしいのではなく、”発言内容がおかしい”から現状を把握し損ねたのだと。

『――はっ、ハアアアアアアアアアアアッ!?そりゃ本気かよお姫様ぁッ!?アレは衝突可能性のある宇宙塵を素早く検知して船体を護るためのシステムだぞ!?』

 より正確には、接近する隕石及び宇宙塵を事前に探知し、クイーン・メアリ号の移動速度を加味したうえで衝突の可能性があるものを知らせるシステムであり、従来まで必要だった「事前に宇宙塵の飛来しないルートを検出してから打ち上げる」という手間を省き、自由な行動を可能にしている。
 万が一宇宙塵が船体に激突すれば間違いなく大きな損傷を受け、最悪の場合は大破・撃沈という悲惨な結末が待っている。それを理解している

「その通り。危険度がないと断定された宇宙塵や隕石は動体レーダーから疎外されていますから。でも、”今は邪魔なのです”、切断なさい……時につらら。”通信方法は何だと思いますか”?」
『うーん……一般的なのはマイクロウェーブかレーザー通信ですかね?ISのシステムなら話は随分変わりますけど、相手はISではありませんし』
「探知は可能ですか?」
『予想が正しければ、近付けば可能かと思います!……では失礼して、当惑する管制さんの隙をついて危険探知プログラムをノンアクティブに!!』
『あああああああああッ!?ま、マジで切りやがった!!というか何で英国の管制システムの使い方知ってんだよ!?』
『ふっふっふっふ〜!電子戦ISの『月鳥』があればこれくらいチョロいチョロい!お姉さま、やりましたよ!!』
「今回だけは褒めて遣わしますわ♪」

 管制官は訳も分からず混乱するばかりだが、セシリアには確信があった。

 隠す壁のないこの宇宙でISから隠れおおせる方法は決して多くない。一つ一つ可能性を潰していけば、必ず答えに辿り着ける。そして
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