15話 トリントンの憂鬱 UC0083 3.5
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あ。今度食事にでも誘ってみようかな」
「何言っているんだキース。彼女は試験機の試験官の一人になるのかもしれないんだぞ。そんなことしたら減点になるかも・・・」
「だからさ・・・今のうちにちょっと探りを入れてみるんだよ」
その会話にモーラが反応した。
「へえ〜、キース少尉とやら。それは聞き捨てならないな。そんなに女日照りかい?ならニナの代わりにあたしが相手してやるよ」
キースの背後にモーラが立ち、キースは「げっ」と言った。その反応にモーラは怒った。
「なんだい。その反応は!こんなレディを捕まえておいて、その反応は流石に頂けないなあ。レイ大尉、コウ少尉。コレを少し借りてよいかな?」
アムロとコウは含み笑いしながら「どうぞお気に召すままに・・・」と言い、キースは捧げられた。
キースは「そんな〜殺生な〜」と叫びながら、モーラに担がれて食堂から消えていった。
笑いを収めたアムロとコウの下に今度はバニングがやって来た。
「賑やかなのは良いことだ。数年前の戦場では有り得ないことだった」
アムロはバニングの言うことに賛同した。
「そうですね。大尉もアメリカだったそうで・・・」
「ああ、オレの部隊はアメリカのガルマ部隊を相手に四苦八苦していた。しかし、今そのガルマは議員となって、今や我々の上司だ。全く変な世の中だよ」
「ああ。これもシャアの努力の賜物だな」
「あの赤い彗星か・・・敵の時は脅威そのものだが味方だとここまで頼りになるとはね」
「このトリントン基地もガルマの力が多少及んでいるため、ブライトを始めとする我らが他の連邦らの粛正対象から難を逃れている訳だからね」
「そうだな。かのダグラス中将も軟禁状態だと聞く。テネス大佐はここと同じ辺境での指導員をしていると。全く派閥というものはなんでしょうねえ」
バニングとアムロはそう愚痴をこぼし合っていた。コウも食べ終わり、報告書を自室で取りまとめるため2人に「先に失礼致します」と言い、食堂を後にした。
* トリントン基地 入口 同日 17:00
もうすぐ日没ということでアルビオンに乗艦しているアナハイム従業員のニック・オービルが「夕日を見に行く」という都合で外出許可を得ていた。
入口の守衛がオービルに許可証の提示を求めた。
「ニック・オービル。確かに・・・よし通っていいぞ。あまり遅くならないようにな。この辺の夕日は格別だから楽しんできてな」
「ああ、有難う」
そうしてオービルは郊外に車を走らせた。
オービルはある待ち合わせ場所に来ていた。そこにはアナベル・ガトーとその部下たちがオービルを待っていた。
ガトーがオービルに基地の図面とその他詳細を求め、オービルはそれらを渡した。
その情報
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