15話 トリントンの憂鬱 UC0083 3.5
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貴方のせいで費用がおじゃん、そして沢山の兵士の死傷率が上がるわ。これからの死亡していく兵士たちは皆貴方を恨むの」
コウはニナにそう論破され、下を向いてグッと堪えた。そこにアムロがやって来て仲裁に入った。
「ニナさん、その辺にしておいてくれないかい」
「レイ大尉・・・レイ主任研究員からお話しは伺っております。この3年間のグレイファントム隊の中軸にて地球のジオン残党を大方降伏させ、かつ両軍被害を抑えたという手腕、見事だと」
「そうか親父は主任研究員になったか。どうだ親父は」
「はい、このプロジェクトもレイ博士の力があって、それを私もご指導頂きまして・・・博士は若いひとたちが才能活かして、平和のため、未来のために存分に力を振るってほしいと常々言っておりました」
「フフフ・・・親父もついに聖人君子を気取るようになってきたか」
アムロは笑った。そして1コ上のコウたちに話し掛けた。
「まあ、ニナさんの言うことは一理ある。コウ少尉、キース少尉も目先でなく戦争の在り方など考えることも多少は大切だ。ひとつ不安を取り除いてあげよう。この度の試験機のパイロットはオレは志願しない」
コウ、キースとも目前の強大なライバルが消えたことにホッとした。
「まあ、それでもオレも興味はある。明日一緒に見学しに行こうか?」
コウ、キースは「喜んでご一緒します」と二つ返事で了承した。
ニナはその姿を見て、少し大人げなかったことを恥じ、コウ、キースに謝罪した。
「ごめんなさい・・・仕事で少しストレスあったみたいね。貴方たちのことを侮辱する訳じゃなかったの」
その殊勝さにコウとキースは面を喰らった。コウがそれについて返した。
「いえ・・・オレたちも考えが浅かったことについて指摘して頂き勉強になりました」
「フフフ、そう言っていただけると助かるわ、それじゃあ」
ニナは食器を片して、再び職場へ戻っていった。
その一部始終をモーラもすぐ後ろで見ていてコウ、キース、アムロに声を掛けた。
「失礼いたします。私はモーラ・バシット主任整備員です。新型試験機の面倒を見ております」
3人ともその大柄な女性を見上げ、少し驚いた。その反応にモーラはいつも通りだなと感じた。
「・・・すみません、無駄に大きくて」
アムロはモーラの申し訳そうな反応をフォローした。
「いや、こちらこそ失礼な反応だった。謝罪する」
「いやいや、大尉に謝られる謂れはないですよ。ニナもね、自分の能力、出世欲にかられていてちょっと視野が狭まっているからなあ。色々足らないところあると思いますが、許してやってくださいな」
そうモーラが言うと、キースがコウへニナについて感想を述べた。
「しかしコウ、ニナさん美人だな
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