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伝説のトレーナーと才色兼備のジムリーダーが行く全国周遊譚
第十二話(中) 王国の終焉
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ワタルの号令で市街への突入が開始された。
それとほぼ同時に第二軍も突撃し、ロケット団はあっという間に二正面作戦を強いられた。
―午前7時40分 エンジュシティ エンジュ大学 学長室―
突撃を開始してから10分。
ワタルの予想通り作戦は難航。少しずつ削れてはいるが互角という表現以上の仕方は不可能である。
「ホッホッホッ……始めおったか」
「今頃リーグの連中は不思議がってるだろうな……。この前よりも明らかに強いことにな」
第一次、第二次攻勢の時に用いたポケモンは進化系と非進化系の割合が1:2であった。しかし、今回の防衛に用いているポケモンは進化系と非進化系の割合が3:1の割合に増えていた。特に進化系の割合の中でも第一進化系よりも第二進化系のほうが多く割合を占めていた。
「うむ……。ワシらのねらいに気づかぬとは理事長とやらも大したことはないのう……さて、ワシはそろそろ行くとしようかの」
「何処へ行くんだ」
「なに、ちと野暮用での」
と言ってオーキドは去っていく。
「全く相も変わらず読めない御仁だ……。さて」
サカキは自身のポケギアを用いて電話をかける。
「私だ……。うむ、手はず通りにな」
─午前10時 スズの塔 関所前─
少しずつとはいえ、包囲網は完成しつつあった。
スズの塔の関所周辺を攻略したとき、陣頭指揮を揮うワタルに一人話しかける者がいた。
「誰だ! この忙しいときに……」
ワタルは少々苛立った口調で言いながら振り返る。
「おおこれは威勢の宜しい……」
「ハ……あの、御坊様方は……?」
ワタルは目をしばたたかせながら袈裟を着た僧侶たちを見る。
後ろには百人ばかりが続いて揃っている。どうやらスズの塔に仕える僧侶のようだ。
「拙僧も微力ながら加勢いたしますぞ。これでも最初の戦の時は一歩たりとも寺内には立ち入らせませなんだ」
「い、いえいいですよ! 気持ちは痛み入るほどありがたいですがこれは我々の為すべき仕事です」
ワタルは丁重に断ったが、住職とみえる髭をたくわえたその僧侶はしゃがれながらも威厳のある声で答える。
「我々とて道理に悖る悪党がこの街において跋扈するのをこれ以上見ておられぬのです。今日まで臥薪嘗胆の心持でこうして機会を伺っておりましたが、こうしてあなた方リーグが来ていただいた以上我々もエンジュに住まうものとして黙ってみているのは如何なものかと思いましてな」
「しかし……」
「これはマツバ殿が一番苦境に立たされているときに助けてあげられなんだ時のせめてもの罪滅ぼしなのです! 理事長殿。どうか、加勢をお許しくださいませぬか」
住職に続いて僧侶たちは丸い頭を深々と下げて頼み込んだ。
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