第四章
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。
「これがな」
「傘持ってないの」
「そうなんだよ、折り畳みの傘もな」
「あれっ、いつも持ってるんじゃ」
「それがたまたまな」
「鞄に入れ忘れたの」
「そうなんだよ」
信彦は困った顔のまま愛衣に話す。
「本当にな」
「そうなのね」
「ああ、だからな」
それで、というのだ。
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