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東方変形葉
変化は永遠に……
終章 東方変形葉
最終回 「成長」
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らを避けながら彗星にも対処しなければならないのだ。
「くっ……!」
「え、あの強力な光弾を素手で押さえつけてる!?」
 さすが最強の妖怪。能力が桁違いなら妖力も桁違いか。
 しかし妖力は神力に勝つことはない。
「……全力全開ッ!」
「ぬ……!」
 体がみるみる熱くなっていくのを感じながら、彗星が岩石と紫を飲み込むのをじっと見守った。
 そこで俺の意識は途絶えた。



 なんてことなの。
 あの子はもうすでに自分で変化を起こしていた。
 変化を操る自分自身が“不変”の象徴であることも知らずに?
 あはははははは!
 何よ、もう私の出る幕ないじゃない。
 私はやり遂げたのだ!
 幻想郷を預かる者としての最大の責務を!
 あとは見守るだけ……。
 もう、貴方に教えることなんてたかが知れているわ。

 よくがんばったわね、葉川裕海……。



 目を開くと、俺は青い空を呆然と見つめていた。
 そうだ、あれからどうなった。
「やっと起きたの」
 呆れたように笑う紫が、目の前に現れた。
 服はどこもかしこも汚れており、ある意味では妖怪らしい姿と言えた。
 むくりと体を起こすと、頭がくらくらした。
「……俺、もしかして負けた?」
「いいえ、引き分けよ」
「引き分け……か」
「なによ、その満足そうな顔」
「べつにぃ?」
 くすくすと子供っぽく笑ってやると、じーっとジト目でこちらを睨んだ。
 よかった。引き分けで。
 もし勝ってしまったら、紫がどこかへ行ってしまいそうな気がしたから。本当に良かった。
 ……いや、トラブルメーカーが一人減ってよかったのかもしれないけれど、それはまた別の話。
「さて、紫。忘れてないだろうな」
「あら。私が忘れるとでも思ったの?」
 そして頷き合い、空へと浮いた。
 美しく輝くこの幻想郷を見渡しながら。
 ―――さぁ、今日は宴会だ!

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