圏内事件 ー捜査ー
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ずくなろうとし、強引にだが昨夜の出来事を二人に切り出す。
「まぁ、シュミットの印象は置いていて。確かに昨夜ウチに押しかけてきて、凶器を掻っ攫われた。けど、わかったことが一つ。多分、あいつがこの件に関わってる。」
え?と疑問の声を漏らす二人に、昨日シュミットがやってきた時、凶器である《ギルティ・ソーン》の作者、グリムロックの名前を出した瞬間に酷く動揺した事を話すと納得したのかうなづいていた
「それは確かに怪しいな」
「そうね。けど、待ち合わせの時間、もうすぐだから歩きながら話しましょう。」
◆
午前十時
事件の詳細の事情を聴くため、第一発見者であり、殺害されたカインズ氏と共に行動をしていたヨルコさんと合流すると、落ち着いて話すために昨日も使用したレストランへと足を運んでいた。
……なのだが、事件の話は未だ始まらず、ヨルコさんがアスナの服装を見た途端、寝不足な表情を一変。キラキラと目を輝かせた事に始まり、意気投合した女性二人の服談議が繰り広げられていた。
「えー!アスナさんの服って、全部アシュレイさんのお店のワンメイク品ですよね!凄いです、全部揃ってるの初めて見ました」
「そ、そうかな」
「そうですよ!最高級のレア素材じゃないと作って貰えない、って有名ですよ!」
第一印象が大人しめで清楚系な感じなヨルコさんが鼻息を荒くしてアスナの服について語っているのを見て、人って見た目によらないなと実感させられた。そして、ヨルコさんの誉め殺しにあっているアスナは恥ずかしそうに頬を赤く染めているが口元を緩めている事から、嬉しい事が伺える。
暗い話題を忘れ、ワイワイキャッキャッと話す二人のテーブルに頬杖をつきながら聞いていると向かいの席に座ったキリトが話しかけてくる。
「……なぁ、ユーリ。アシュレイって?」
「服屋」
「……どんな?」
「俺に聞くなよ」
「……だよな」
「「はぁ〜」」
ヒートアップした女性二人の話題についていけずに取り残された風の男子二人は顔を見合わせると揃ってため息を吐いた。
そして、あらかたアシュレイさんとやらに語り尽した女性二人の視線はチビチビとグラスのコップを飲むキリトへと向けられた。
下から上へ、そしてまた下へと移動した二人の視線は最後、キリトの顔へと止まりアスナが一言。
「君、私服も真っ黒なんだね」
「わ、悪かったな??」
黒のズボンに、黒のシャツ。若干紺色っぽく見える黒色のコート。黒、黒、黒と黒づくめだ。流石《ブラッキー(笑)》。
キリトの服装をあらかた選定し終えた女性二人は、今度は俺の方へと向き、上から下へと視線が動きまた上へと移動し、固定される。正確には頭の上に視線が集中する。
「え
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