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雷の第一世代
火竜と紫雷と猿と牛
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「でね!あたし今度ミラさんの家に遊びに行く事になったの〜♪」
「下着とか盗んじゃダメだよ」
「盗むかー!」

ここはハコベ山へと向かう馬車の中。

「てかさー、何でルーシィがいるの?」
「何よ。なんか文句でもあるの?」
「わたしは別に」

ルーシィはハッピーを横目で見る。

「そりゃあもういろいろと・・・あい」
「ハッピー!そーゆーのって言っちゃ駄目なんだよ!」
「キアラ・・・」
「わたしがせっかく言わなかったのに!」
「心の中で言ってたの!?」

キアラに感謝の言葉を言おうとしたがあまりの爆弾発言に思わず突っ込んでしまった。

「だってせっかくだから何か妖精の尻尾の役に立つ事したいなぁ〜なんて」
(株を上げたいんだ!絶対そうだ!)
(ウーン・・・健気なのか株を上げたいのか・・・)

ルーシィのキラキラとした目を見てハッピーは確信し、キアラはどちらか迷っていた。
それにしてもナツが先程から喋っていない。
・・・いや、喋れないのだ。
乗り物酔いのせいで。

「それにしても、アンタ本当に乗り物ダメなのね。何か・・・色々可哀想・・・」
「は?」

ルーシィはナツに可哀想、という目線を送った。

「マカオさん探すの終わったら、住む所見つけないとなぁ」
「オイラとナツん家住んでもいいよ」
「本気で言ってたらヒゲ抜くわよ猫ちゃん」
「じゃあ、わたし達の家は?」
「達?」
「今は2人暮らしなの」
「今はって?」
「3人いるんだけど今はクエスト中だから」

ルーシィはキアラの言葉になるほど、と頷いた。
するとガタン!といきなり馬車が停止した。

「止まった!」
「着いたの?」

ナツは馬車が止まったとたんに立ち上がり、元気になった。
すると前から凍えた様な声が聞こえて来た。

「す・・・すんません・・・これ以上は馬車じゃ進めませんわ」

その言葉がわからずルーシィが馬車から外を除く。
ルーシィの目には猛吹雪で荒れる山だった。

「何コレ!?いくら山の方とはいえ今は夏季でしょ!?こんな吹雪おかしいわ!さ、寒っ!」

それはそうだろう。ノースリーブにミニスカート。
寒くない訳がない。

「そんな薄着してっからだよ」
「そうそう。もうちょっと厚着してくれば良かったのに。」
「知らないし、アンタ達も似たようなモンじゃない!」

ナツはノースリーブにどこにでもあるズボン、キアラは長袖をしてはいる物の厚さはない。
それにズボンも市販のふつうのものだ。

「そんじゃオラは街に戻りますよ」
「ちょっとォ!帰りはどうすんのよ!キィーッ!」

背を向けて去って行く馬車に向かってルーシィは怒鳴る。

「あいつ・・・本当にうるさいな」
「あい」

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