神様って意外との堅苦しくないのな
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彼―――月館 月舘は少し浮かれていた。明日7月19日は彼の誕生日であるからだ。毎年親からの誕生日プレゼントが予想の斜め上を行くからだ。去年はパソコン。一昨年はテレビだ。二つとも小さいサイズのものではあるがとてもうれしかった。そんな前置きがあるからこそ彼は浮かれていた。そんな彼が交差点に差し掛かった時彼が目にしたのは子供が赤信号を渡っている姿と少し遠くから走ってきている乗用車だった。
「くそがっ」
そういい彼は走り出した。
しかし、子供のところにつくころには乗用車は近くにまで迫ってきていた。後ろから車両が来ているか確認できない今はとにかく歩道に子供を連れて行くことしか頭になかったようだが体が思うように動かなかった。慌てて体を動かそうとするが足がすくんでしまい歩けない状態になってしまったので子供を思いっきり押した。彼が推した子供は何度か躓いていたが倒れずに済んだようだ。その姿を見てほっとした次の瞬間、彼は乗用車に轢かれてしまった。その時一瞬時が止まったかに思えた。―――――――
俺は白い空間にいるこいつからそういった自分が死亡した経緯を少し胡散臭いものを見ているかのような目をしながら聞いていた。
「これが君の最期だったんだよ。」
そういって俺の話をしていたこいつは人間の言う神様らしい。正直胡散臭いコスプレイヤーにしか見えない。だがこいつの話から二つの疑問が生まれた。
「なぁ。神様とやら。その話が本当として二つほど疑問ができたんだがいいか?」
「もちろんいいよ!僕が答えられることならなんでも答えて見せよう!」
「じゃあ遠慮なく。一つ目はその子供は助かったか。二つ目はなんで俺みたいな普通の高校生が人助けして死んだだけで神様とやらが俺の前に出てきたのか。この二つだ。」
「うーん…。僕は神様とやらじゃなくて神様なんだけどなー。証明した方がいい?」
「証明できるならしてほしいがそれより先に質問の答えを聞かせてくれ。」
「分かったよ。じゃあ一つ目の質問だけど、あの子供は生きてるよ。君が体を張ったおかげでね。それで二つ目の質問だけど実はこちらのミスと人間へのお願い…かな?」
…ん?今こいつなんて言った?みす?聞き間違いじゃあないよな?
「…少し気になる言葉があったけどその前に神である証明を見せてくれ。」
「しょうがないなぁ。じゃあ少し離れてくれる?」
「……分かった。」
そういって離れたがまだ疑いは晴れなかった。
あの姿を見るまでは―――――――
「これでどうだい?月館 月舘君?」
そういって俺に見せてくるあいつの姿は―――
とてもきれいな6対12枚の羽を生やしていた。
「…え?」
色々な考えが渦巻く中自分は一つの行
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