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普通だった少年の憑依&転移転生物語
【ソードアート・オンライン】編
116 感謝の言葉
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SIDE 《Teach》

空の顔は(かんば)しくないが、≪笑う棺桶(ラフィン・コフィン)≫討伐の決行日当日となった。

≪DDD(うち)≫のメンバー全員との面談が終了して判った事がある。……結局のところ、羊の皮を被った狼≠ヘコレンだけだった。そしてコレンの処遇は、実を云うとノータッチである。……もちろん今のところ≠ニ云う註釈は付くが。下手に処分を下して士気に影響を与えたくないのもある。

しかしコレンにむざむざと全ての情報をくれてやる訳でもなく、コレン──シリカ、リーファ、リズベットには決行日のみ≠正確に教えて、時間∞人数≠ヘ多少ズラして教えてある。

コレンについては殺人者(レッド)≠フ皆さんを1ヶ所に集中させ、一網打尽にする為の嘘情報(ブラフ)で──シリカ、リーファ、リズベットの3人については、良く云えば血で血を洗う羽目になる凶宴を見せない為の配慮で──悪く云ってしまえばおためごかし≠ナある。

……これでも一端(いっぱし)の大人なつもりなので、ユーノやキリトそしてアスナは兎も角──としてはいけないのだろうが、15歳未満は参加自体を全面的に禁止にした。キリトとアスナ、ユーノにも、いくらゲームとは云え人を斬らせるかもしれない状況になんて連れて行きたくはないが…

―ティーチ君が行くならもちろんボクも行くよ―

―お姉ちゃんが行くなら私も行くわ。……だって姉妹だもの。もし私が行っていれば≠ネんて状況にはなりたくないしね―

―アスナが行くなら俺も行くよ。俺のHPバー(いのち)はアスナの物だからな。もし《生命の碑》の《Asuna》の名前に線が引かれる様な事になれば発狂する自信がある―

上からユーノ、アスナ、キリトの順にノロケを混ぜられつつも言いくるめられてしまった。年々達者になるばかりの舌先三寸で丸め込んでも良かったが、それをすればユーノ、アスナ、キリトの3人から多大な顰蹙(ひんしゅく)を買いそうだったので説得は諦めた。

……そんな目をしていたのもあって、説得は諦める他無かったのだ。

シリカ、リーファ──ユーノ、アスナ、キリトの扱いはこんな塩梅。……そして、話に出ていなかったリズベットについては、職人クラス>氛氓サれも鍛冶職完全習得者(マスタースミス)≠ネので戦闘職な俺達に同道させるつもりは元々無い。

リズベットにもしも≠フ事が有ったりしたら、アインクラッド全体≠フ過失となるからだ。

……もちろん、他のギルド≠ノも職人クラスは同道させない様に≠ニ周知してある。

「老若男女──幾多もの人間が彼ら≠フ凶刃によって殺められた。……そして、我が≪異界竜騎士団≫からも1人の被害者を出してしまった」

――「マジかよ…」


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