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リリなのinボクらの太陽サーガ
消失
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かかっていたら、逆に背後を突かれて一気に不利になる。しかし……相手の動き方がわかれば、カウンターを加える事など容易い。とはいえ、わざわざ教えるつもりはないがな。

「訊かれて素直に答えると思うか? 今日までおまえのせいで溜まった鬱憤、全て晴らさせてもらう!!」

「それはこっちの台詞です。私の計画を邪魔し続けてきた罪、今こそ贖いなさい!」

怒り混じりの声音でラタトスクは両手から赤黒い糸を出し、高町恭也や士郎の使う御神流のように鋼糸として扱って攻撃の隙を無くしてきた。チャクラムの間隙を突けば鋼糸でこちらの身を捕えようとし、鞭の間隙を突けば鋼糸で切り刻もうとしてくる。その度にゼロシフトか暗黒転移でかわしているものの、そうしたら異次元転移でラタトスクから追撃される。追撃は黒いオーラで防御して対処するが、何度かやってガードが固いと判断された事で、一旦瓦礫の山の上に移動して距離を取ったラタトスクは周囲に鋼糸を張り巡らせ、展望台だった巨大な塊を絡みとって文字通りぶん投げてきた。

「さあ、どうする! 暗黒の戦士!!」

「当然、こうするさ!」

崩れた時に引火して炎に包まれた瓦礫が迫る中、俺は冷静にこの硬質の壁を真正面に捉え、深く息を吸って鼓動を整えた刹那、一気呵成に斬りつける。周囲の時間の流れが遅くなっているような感覚の中、次々と投げつけられる瓦礫を一閃して両断、また一閃して両断を繰り返す。そして瓦礫に混じって不意打ちを仕掛けてきたラタトスクの鞭を握る腕をすかさずCQCで掴み取り、地面が割れる勢いで投げて叩き付けた。

が、奴も仕返しと言わんばかりに鞭をいつの間にか俺に巻き付け、引っ張られる感覚がした直後に近くにある建物の壁へ向けて投げられてしまう。咄嗟に黒いオーラの腕で鞭の拘束を外し、そのまま上にホテルと書かれた建物の壁へオーラを手の形にしてぶつかる衝撃を受け止めさせる。おかげで壁に手形が残ってしまったが、全体的にヒビが入っていてどうせ建て直すのだから些細な事だ。

垂直な壁を足場に体勢を整え、向かって来るラタトスクへ壁を駆け下りながら突撃していく。ラタトスクが召喚して妨害攻撃を仕掛けてくる影分身のグールやマミーを剣で斬るか銃で撃って消し、奴が握ったまま振るってきたチャクラムに重力加速度の力をプラスさせた一撃をぶつける。

「クッ! この……程度で……私を御せると思うな!!」

「ならばもう一つ! あんこぉぉぉくッ!!!」

「ッ!?」

火花が飛び散る鍔迫り合いの最中、俺はオーラの腕の先にブラックホールを発生させ、建物ごと破壊する程の渾身の力で振り下ろす。対するラタトスクも異次元空間の穴をぶつけて防ごうとしたものの、時間の差もあって雀の涙にもならない抵抗だった。

「しまった、私とした事が!?」

ブラック
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