98章 新人マンガ家の青木心菜(ここな)
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びれとかあるんですけど。軽症ですんだみたいなんです。
まるで、長く正座したときの、足のしびれとかに似ているんです、このしびれは。
でも、だんだん良くなってますから、安心しています。
マンガ描きながらも、合間に、ストレッチしたり、休憩入れたりしてます。
ペンを強めに握らないようにしたら、繊細なペンタッチになって、
そんなマンガが、けっこう好評なんで、嬉(うれ)しかったりしているんです。ぅっふふ」
「あっはは。それは良かった。心菜ちゃんのマンガは、芸術的な繊細さが評判ですからね。
それにしても、おれも、心菜ちゃんから、腱鞘炎の話を聞いたときは、びっくりしましたよ。
マンガって、手間がかかる重労働なんですよね。描きかたにもよるんでしょうけど。
だから、それで、おれは、心菜ちゃんに、アシスタント(助手)をつけてあげるよって、
言っているんですけどね。でも、心菜ちゃん、今はまだ、ひとりでがんばりますって、
言っているんですよ」
グラスのプレミアムモルツを飲みながら、竜太郎は信也にそう言った。
「そうなんだ。まあ、心菜ちゃん、まずは健康が第一なんだから、無理は絶対しないようにしてね。
おれたちだって、酒が好きな、おれと、竜ちゃんだけど、必ず、休肝日っていって、
体をいたわる酒を飲まない日を、1週間に、3日は作っているんだから。
ねえ、竜ちゃん!」
「あっはは。そうだよね。これは、男同士の約束だもんな。
おれたちって、いつも、ご気楽に酒飲んでるように見られるけど、
気持ちは、なんて言ったらいいのか、あの幕末の志士なんですよ。
あっはは、なあ、しんちゃん」
「あっはは。まあ、竜ちゃん、乾杯しましょう!みんなも、乾杯しましょう!あっはは」
そう言いながら、信也は、竜太郎や信也の隣にいる大沢詩織や、
竜太郎の隣の野中奈緒美や、青木心菜と、次々に、乾杯をする。
「ほんとに、しんちゃんと、竜さんって、仲がいいんですもん。ぅっふふ
でも、幕末の志士なんていう言葉が出ると、そんな感じがしないでもないわ!
しんちゃんが、坂本竜馬って感じもするし、
竜さんは、高杉晋作っていう感じもしてくるわ!ぅっふふ」
大沢詩織は、そう言いながら、信也と竜太郎に愛らしく微笑む。
「詩織ちゃん、ありがとう!おれが高杉晋作かあ!いいなあ!あっはは。
おれも、しんちゃんも、志は、幕末の志士に負けないような感じで、
世の中を良くしていきたいって気持ちで、仕事とか芸術とかやっているんですよ、
実は。酔っているから、こんな恥ずかしくなるような理想を言えるんですけどね!
おれが、ユニオン・ロックを去年立ち上げたのは、
前々から思っていたんですけど、インターネットと
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