暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico43知っても良し経験しても良し
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まってる。リインはまだ生まれて間もない(まだ数ヵ月程度だって言うし)こともあってかよく食べ、よく眠るんだよね。

「リインちゃんは元よりその身体だから鐘は撞けないけど・・・」

「除夜の鐘は聞きたいと言っていたな」

「起こす・・・のも可哀想だな〜。可愛い寝顔をしている」

シャマルやシグナム、マイスターと続いてお出かけバッグの中で眠るリインを覗いてく。最後に「でも聴けない方も可哀想だよね」アイリがそう言う。アイリとリインは全て初めてだから、初めてを家族と一緒に経験して行こうねって、って。だからその約束を守るために「リイン、起きて」アイリはリインの小さな体を揺さぶった。

「「「「アイリ・・・?」」」」「アイリちゃん・・・?」

「約束した。初めては2人一緒に経験しようって。リイン、起きて」

「ん・・・アイリ・・・?」

「そろそろベルを打つよ。家族みんなで聴くんだよね?」

「ベル?・・・・っ! そ、そうです! リインは――」

眠気眼だったリインも約束を思い出してガバッと起き上がった。けどその際に声を上げたことで「しぃー!」アイリはリインの唇に小指を当てる。周囲を見回して、アイリ達と同じ目的で並んでる他の人たちが変に思ってないか確認する。とりあえず前後に並ぶ親子の2組はリインの声に気付かなったみたいでマイスター達と一緒にホッと一安心。

『ご、ごめんなさいです、アイリ、はやてちゃん達も・・・』

『ええよ。さ、いよいよや。順番に鐘を撞いてくよ』

アイリ達の前の親子がベルを打ち終わったことで八神家の順番になった。頭がツルツルの人(お寺のジュウショクさんって人)が「良いお年でありますように」そう言って、木の棒と繋がるロープをはやてに手渡した。

「せぇー・・・のっ!」

はやてが振り上げた棒がベルに打ち付けられた。そして、ゴォーン、お腹に響くような重厚な音が鳴った。最初この音を聴いた時は想像と違って、こんなもんか、って思ってたけど何度か聴いてると、マイスターやはやての言う通り煩悩とか無くなっちゃいそうな気がしてきたから不思議。気が付けばアイリも鳴らしたい思いでいっぱいになってきたんだよね。それからシグナム、シャマルとヴィータ、ザフィーラと続いて・・・

「さぁ、アイリ。俺と一緒に撞こう」

「あ、うんっ♪」

マイスターと寄り添うように1本のロープを持って「せぇ〜の!」棒を振り上げて一気にベルに打ち付ける。そして鳴るベルの音。至近でベルが鳴ったから今まで以上に体に響いた気がした。鐘楼からマイスターと一緒に降りて、アマザケとかいう飲み物を貰いに行くことになった。

「お酒なのに飲んでも良いです?」

「名前に酒と付いてはいるけどアルコールは含まれていないんだ。だから子供でも飲め
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