第29話 王政復古
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る術によって魔界より転生致しました」
「ば、ばかな!!そんなことが・・・・・・」
西郷は絶句した。
「嘘ではありませぬ。では、この男を見てもそうおもわれますか?」
武市は後ろの男に顎をしゃくって傘を脱ぐように指示した。
「そ、そんな、馬鹿な!!」
傘を脱いだ男の顔にも見覚えがあった。
「高杉どん・・・・・・・」
高杉晋作もまた結核で亡くなったと桂小五郎から伝え聞いていた。惜しい男がなくなったと西郷は心から思ったものだった。
「これで、信じていただけましかな?西郷殿」
武市は呆然とした顔をしている西郷に言った。
「武市さ、それでおいに何の用でごわすか?」
我に返った西郷はにやりと微笑んで武市に言った。
「西郷殿と我らの目的は一緒。我ら魔界衆、あなた様に手を貸したく参上仕った次第」
武市は西郷の足もとに片膝をつきひれ伏した。
「わかり申した。ともに戦いもんそ」
西郷は武市の手を取り固く握手した。が、なんとも言えない冷たさに武市は死んでいると確信するのだった。
(ふふふ、我は倒幕など興味もない。西郷、あんたは戦争屋だ。せいぜい、利用させてもらおう)
武市は内心で狂笑するのだった。
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