プロローグ
Awake
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ここは……どこだ……
月明かりのもと、ひとりの男が目覚めた。彼の体は血にまみれ、空を飛ぶ鳥でさえ気づきそうもない孤島にひとり横たわっていた。
彼は体を動かそうとするも、体の中を焼かれているような激痛と痺れがそうはさせなかった。手に触れる感触やひしひしと感じさせられる感覚が、彼に死を感じさせた
いったい、どういうことだ……?
なにも……おぼえていない?
場所も、痛みの理由も、自分の名前さえも、彼は覚えてはいなかった。あるのは痛みと死の匂い
「ふざ……けんな……」
彼は初めて声をだした。聞き覚えのない弱々しい声に怒りは更にのぼる
なぜこんな目にあってる?
なぜなんの記憶もない?
誰が俺をこうした?
誰が俺の記憶を奪った?
ふざけるな
何もわからず死んでたまるかよ
俺の記憶を取り戻し
俺をこんな目に逢わせたヤツを見つけだす!
笑う月は、一瞬闇におおわれる
彼の怒声と黒い光のなかで
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