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ロボスの娘で行ってみよう!
第73話 第二次ダゴン星域会戦 その2
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出るかも知れん、直ぐさま帰投して貰いたい」

メルカッツとしても今回の作戦には反対であったために帰投命令は渡りに船であった。
「判りました。早急に帰投させましょう」
「頼む」


メルカッツは直ぐさま総参謀長メックリンガー中将を呼び、皇太子の死を伝え、急速帰投を命じる事にした。

「閣下、オーディンから緊急通信とは如何様なことでしたか?」
メックリンガーは心配そうにメルカッツを見る。
「皇太子殿下がお亡くなりに成られた」

それを聞いた、メックリンガーは驚きの顔をする。
「それでは、オーディンが危険な状態に」
「未だそれは起こっては居ないが、軍務尚書の話では、危険な兆候があるそうだ」

「では、早急に帰投させませんと、しかし先行する艦隊はどうしますか?教える訳にも行きませんが」
「いや。艦隊司令官には事実を伝えよう。そうでもしないと帰投命令に答えまい」
「しかし、その様な大事を連絡しては、閣下の責任問題が発生します」

メックリンガーの心配に対して、メルカッツは頸を振りながら、答える。
「今の大事は、私の進退より、内乱の危機を遠ざけるために少しでも宇宙艦隊をオーディンへ戻すことにある」
その言葉に、メックリンガーは感動する。

「閣下だけには責任は負わせられません、お供します」
「参謀長。すまんな」
「宇宙艦隊総参謀長という望外な職に就けたのですから、それぐらいのリスクは覚悟していますよ」

メックリンガーは鼻髭を弄りながらメルカッツへ笑いかける。
その姿を見ながら、メルカッツが指令を出す。
「よし、突出している、ビッテンフェルト、ブラウヒッチ、エルラッハ艦隊に連絡。“オーディンから緊急通信、皇太子殿下崩御、オーディンのおいて政変の可能性大、早急に帰投せよ”以上だ」

その言葉に艦橋の全員が息を呑みメルカッツを見るが、メルカッツもメックリンガーも少しも動揺を見せずに居る姿に安心して通信を行う。



宇宙暦795年 帝国暦486年 3月19日

■自由惑星同盟 ダゴン星域 帝国軍シュワルツ・ランツェンレイター艦隊旗艦シュワルツ・ティーゲル

シュワルツ・ティーゲルに緊急電が入った。
「閣下、メルカッツ提督より緊急通信です」
話を聞いた、ビッテンフェルトは又、帰投命令かと、考え聞こえないふりをしようとしたが、次の瞬間慌てた。

「“オーディンから緊急通信、皇太子殿下崩御、オーディンのおいて政変の可能性大、早急に帰投せよ”以上です」
「閣下、大変な事が起こりました。直ぐさま帰投しませんと」

ビッテンフェルトにしてみれば、直ぐ目の前に敵艦隊が居るのが判っているのにもかかわらず帰投は断腸の思いであった為、また聞こえないふりをしようとしたが、エルラッハ、ブラウヒッチ艦隊が
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