24 グリーン対ブルー 2
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境に適応していくためのミュウの変身能力なのだが。これはまた別の話だ」
ナツメ「そんなポケモンがいたなんて……」
サカキ「やがて研究所では、本物とコピーのどちらかを消すという話が上がった。もちろん当人たちには内緒でな。
夫婦は記憶を失い隔離されている。メタモンは夫婦に代わって研究所で働いている……」
ナツメ「どちらを選んだのですか?」
サカキ「はっきり言って、本物を消したほうが都合がいい。
それまで通り研究所では働いて、家庭では夫婦の生活をしていれば、外では誰にも気づかれない。
それに本物は記憶を失っているが、当然それ以降の記憶は刻まれる。万一脱走でもして研究を世間にバラしでもしたら一大事だ。
お偉方はこぞって本物を消そうとした。
だが、最後は人道的見地からメタモンのほうが選ばれた。
そしてこの実験はあまりに危険とわかり、メタモンは全て殺処分して中止することに決まった。
記憶を引き継いだ、本物よりも本物らしいコピーの夫婦を殺したのだ」
ナツメ「本物の夫婦はどうなったのですか?」
サカキ「隔離が続くにつれ精神的に不安定になり自殺した。
晩年は実験の前とは似ても似つかぬ人格だったそうだ」
ナツメ「それがブルーの両親というわけですか」
サカキ「そうだ」
ナツメ「それでは彼女も両親と同じく精神に異常をきたすのでは?」
サカキ「ブルーの場合はまだ若く、人格形成前だったのだろう。
しかしこれも定めか、メタモンの生き残りが娘に変身するとはな。
まあ我々にとっては、メタモンが生き残っていて幸運というわけだが」
サカキはにやりと笑う。
サカキ「メタモンを改良してあらゆるポケモンの能力をコピーしていけば、あのミュウツーさえ凌ぐ力を持つポケモンが誕生するかもしれん。
そのためにはメタモンを支配するだけの力を持つトレーナーが必要だ。
そう、ブルーこそが相応しい。我がロケット団が必要とする人材なのだ」
ナツメ「そこまでトレーナーにこだわることでしょうか?」
サカキ「だからミュウツーは手に負えなかったのだよ」
エリカが屋上に戻ってくる。
エリカ「ブルーさんの手持ちポケモン、ゲンガーにメタモンの投与が完了致しました」
サカキ「それでいい。
手始めに本人の慣れ親しんだポケモンから変身させていく。
しかしあのゲンガー、なかなか面白い技を使う。
我がロケット団で開発したポリゴンの技テクスチャーを使って、カントーでは希少な悪タイプになるとは……」
エリカ「変身が完了したら、オリジナルはいかが致しますか?」
サカキ「殺してしまえ。
といってもゲンガーは既に死んでいるか。
記憶も故郷も失った哀れなポケモンか……そこら辺に捨ててしまえ」
エリカ「かしこ
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