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鎮守府にガンダム(擬き)が配備されました。
第2部
第8話 お前に最高の○○○を与えてやるッ?? 前編
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鷹は次々とビールを胃袋に流し込んでいく。

「それに本題の方もさ、そうやって着飾れば自信も付いて会いに行きやすくなるんじゃない?
それで一発デートにでも誘っちまいなよッ??」
「は、はぁ?? で、ででで出来る訳ないだろそんな事ッ??」
「よく言うよ、動けない一葉に婚姻届のサインさせようとした張本人がさぁ〜」
「ふぐぅッ??」

あの夜の事を指摘されて言葉を詰まらせる木曾を余所に、隼鷹は新たなビール瓶の王冠を栓抜きでこじ開けた。
景気の良い炭酸の抜ける音と共にビール特有の酒臭が匂ってくる。

「木曾は普段の砲雷撃戦の時みたいな大胆さをもっと別の方向に向けるべきなんだよねぇ〜。
婚姻届に関しちゃ、それの見極めというか、判断を誤ったとしか言いようがないね」
「うぅ……」
「それにさぁ、木曾は加賀と同じかそれ以上に一葉に懐かれてたじゃん。
開始地点というか、戦局的には木曾が優勢なのには変わりないんだぜぇ〜?」
「そ、それは……金剛や扶桑だって同じだろ……長門や球磨姉ぇとか、多摩姉ぇだって……」
「そうやって卑屈になりなさんな。
有りの侭の木曾を一葉に見せてやりゃ、案外コロッと行くもんだよ、男ってのはね」
「い、意外と詳しいんだなお前……」
「橿原丸ってぇ〜呼ばれてた頃にゃあ、日常茶飯事だったからねぇ〜…そういう色恋沙汰は。
船上で告白とか奥様方の経験談とか……プハ〜、旨ぇ〜〜ッ??」
「有りの侭の……自分、か……」

木曾は机の下から自分の鞄を引っ張り出し、先日何気なく買った艦娘向けの女性雑誌を取り出した。
表紙には『気になるアイツを大破着底ッ?? 最新艦娘ファッションッ??』や『狙った相手を一発撃沈ッ?? 男心を擽るアクセサリー集』など、デカデカとキャッチコピーが描かれている。

「ん? なんだ良い本もってんじゃん。
それ見ながら作戦を練ろうじゃないか。
手伝うよ〜」
「随分積極的だな……お、俺的には助かるけど……」
「今さ〜一葉争奪トトカルチョやってるんだよ〜。
オッズ的には加賀と扶桑が1番人気でさ〜」
「……は?」
「安心しなよ木曾っち〜、あたしは木曾っちに掛けてあるからさ」
「くっだらねぇ〜……」
「ちなみに発案は青葉と明石だよ」
「はぁ?? 明石??」

予想外の名前に驚きながら、木曾は隼鷹にアドバイスされながら女性雑誌と睨み合うのだった。


???


「あれ? 木曾姉ぇに隼鷹?」
「ファッ??」
「お、一葉じゃ〜ん。
今日もかっこいいねぇ〜」

先日の盗難事件について姉達に情報提供してもらう為に艦娘寮附属棟の憩いの間を訪れると、木曾と隼鷹が机の上の雑誌をならんで読んでいる場に遭遇したので、折角なので声を掛けた。

「ん? どうしたの木曾姉ぇ。

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