14話 ソロモンの悪夢 UC0080 1.1
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姿をギレンは目で追った。
「ふん、キシリアの懐刀なのか。何とも得体の知れないやつだ。まあいい。首尾は上々なのだからな」
傍にいたトワニング准将がひとつ追加で報告をギレンに入れた。
「総帥。あの照射でドズル閣下のビグザムの信号も消失しました」
「・・・そうか。ドズルには悪いことをしたな。しかし、あれだけ敵を引き付けて一網打尽できたのだ。武人として本懐を遂げたのであろうよ」
ギレンはドズルについて少し哀悼の意をみせただけだった。トワニングは理解していた。
隙あれば排除しようと思っていた。ギレンはドズルに対してガルマ絡みで不信感を持っていた。
事実最近、ガルマとドズルの通信履歴を確認していた。
発射前にドズルの連邦艦隊への特攻確認がとれていた。しかしギレンは躊躇わず発射した。
ギレンは油断せず常々用心深く考えて動く。怪しいと思うもの、その対象は親族も含む。その冷徹さにトワニングは身震いをした。
その後ギレンはエギーユ・デラーズを呼びつけた。
1時間後、ソーラレイの管制室へデラーズがやってきた。
「お呼びでしょうか閣下」
「来たか。まず貴様にはソロモンへ行き残存兵力の取りまとめをしてもらいたい。1人でも多くの兵が今後も必要だからな。兵器などお金で簡単に用意はできるが人材はそうはいかん。このソーラレイで連邦に人的損失をもたらし、少し休んでもらうとしよう」
「はっ、かしこまりました」
「デラーズよ。少しその場で待て。面白いものを見せてやる」
ギレンがデラーズにそう言うと、デラーズは首を傾げ言われるがまま管制室へ残っていた。
2時間後通信士よりこのソロモンへ向かう艦隊発見の報が入った。
ワイアット艦隊だった。ルナツーを制圧したワイアット艦隊がティアンム艦隊の敗北を知り、確認のため艦隊をソロモンへ率い向かっていた。
ギレンは再び含み笑いをし、オペレーターへ質問した。
「次の照射はできるか?」
「問題ありません」
「よし、目標はソロモンへ向かう連邦艦隊だ」
そしてソーラレイはすぐワイアット艦隊へ照射され、艦隊の半数を消し去った。
幸いワイアットは難を逃れ、その場を急速離脱した。
ギレンがその報告を聞くと高らかに笑った。
「見たかデラーズよ。あの連邦の醜態を!」
「はい!今、ジオンの正義が奴らを貫き、屈服せしめました。しかし素晴らしい兵器ですな」
「そうだろう。この兵器が今後の戦況を左右する。ジオンと連邦の国力差を埋めるに絶好の機会だ。そのうちお前にも連邦を潰すために働いてもらうぞ」
「はっ、仰せのままに・・・」
「フッ、しかし今ではない。今までの戦いで我が軍も人材を失い過ぎた。我々も少々休むとしよう」
ギレンは少
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