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ガンダムビルドファイターズ 〜try hope〜 外伝
敗者の剣(つるぎ) 前編
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ユウを見上げていた。
「双天流零の型………。別名、無の構え。この型は他の型を出来ない代わりに、その剣筋は通常の三倍の速さを誇る。その難しさゆえに、会得出来る人は一握りだけ」
「それってもはや、防げるレベルじゃないわよね……」
「僕はこれを会得するために、お父さんに修行をつけてもらってたんだよ。期間にして二週間以上。あまりにも大変で、挫けそうになったけど、それでも諦めずにやりとげたんだよ。自分自身の弱さを受け止め、それを克服するために」
「……………」
俺は頭を押さえて立ち上がり、黙ってユウの話を聞いた。
「ヒロヤ。君だって克服出来るはずだよ。だって、ニールセン・ラボの時にあんなにやられていたのに、嫌々言いながらも何度でも立ち向かってきたんだから。大事なのは自分に打ち克つことだよ。弱さ、畏れ、コンプレックス………それらも自分自身で、その全てを真っ正面から受け止めるんだよ。それが、自分自身に克つことなんだよ」
「…………たくっ。今回俺、やけに悟されるな」
あまりのことで呆れ、足元にある竹刀を拾って構える。
「ヒロヤ? 」
「もう大丈夫だ。心配かけたなシノ、それにユウも。仕切り直しといこうぜ」
「………いいよ!やろう! 」
ーーー−−
「………遅いな」
「たくっ。アイツらいつまでやってやがんだ? 」
「まあしょうがないですよコムカイ君」
「そうそう。なんせほぼ精神修行みたいなもんだからね」
だけど、時間は既に八時前。いくらなんでも遅すぎる。いったい何をやっているんだろ?
ガンプラを製作しながらそう思っていると、いちば模型店の入り口が開いた。
「今戻った………」
「ただいまー! 」
そこには相変わらず元気のミヤモトさんとシノさん。そしてシノさんの肩を借りて傷だらけのヒロヤ君が戻ってきていた。
「おーおー。ボロボロだな」
「鍛練が足りんな」
「だらしないですわ」
「よく頑張った。お疲れだサオトメ君」
「アッハッハッハ!ザマァねえな! 」
「お前ら一言ぐらい労いの言葉はないのか?あ、ヨシナだけは言ったか……」
皆から言いたい放題言われ、疲労のせいか特に言い返すことをせずに作業机でうつ伏せになった。
「にしても疲れ果ててるね〜」
「ミヤモトさんから一本取るのにここまで時間がかかったのよ。しかも何回か気を失うこともあったわ」
「えへへ……ごめんね」
「アハハハハ。それにしても、ようやく理解したかい? 」
「……おかげさまでな。けど悪い。今はとにかく休ませてくれ」
すると、ヒロヤ君は糸が切れたかのように眠りについてしまった。
「……寝たわね」
「無駄に
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