第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
ヒルゼン
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「猿魔」。
血と血で契った、長い月日を共にしてきた相棒。
「これからやるのだ」
「へっ。もう遅せーよ」
長い白髪を伸ばした猿の妖は立ち上がり、結界外のはじめへと外を向け、ほう、と面白そうな笑い声を立てた。
「二代目の面影を持っているな、小娘。……まあ、二代目よりはちと女っぽいが、女だから構わんだろう。よく来てくれた――だが、ここはもういい。お前は他の所へ援助にいけ。ここはわしと猿飛がやる」
「……あ、ああ……」
ニヤリと笑って見せた猿魔に、自分は男であることを訂正して置くべきかそれともしないでおくべきか少し迷う。結局今はそういう場合ではないと判断し、はじめは踵を翻して走り出した。
猿魔は契約主の方を一瞥した。更なる一撃を与えようとやってくる初代と先代の姿に嘆いたのもつかの間、すぐさま「金剛如意」に変化し、ヒルゼンを縛る木々を断ち切る。金剛如意、自在に伸縮出来る棒だ。術者に扱われるだけでもなく、自らの意思でも動けるこれは、血と血で契った相手の武器としかならない。それを見た大蛇丸が目を細め、両手を自分の腹に当てた。
すっと上へ向かって腹をなぞり、上を向く。その舌が蛇に変化し、その蛇の口内から更に剣が――草薙ノ剣が現れる。
大蛇丸がそれを構えた。ヒルゼンは金剛如意を構え、元の形態から細長く戦闘に利した形態へ変化させ、そして走り出した。
――猿飛、気をつけろ。いくら金剛如意のこの体でも、草薙ノ剣は痛てーぜ
語りかけてくる猿魔の声に答える間もなく、ヒルゼンは前に向かって突進した。飛び上がって金剛如意を構える。すぐさま下へ向かって伸びていった金剛如意をかわし、回転し、唸りをあげながら襲い掛かってくる金剛如意をかわして、草薙ノ剣をその黒い棒にぶつける。がきん、がきんと火花がちり、耳障りな金属音が結界内にこだまする。
唸り、うねり、回り、蠢き、貫かんとする金剛如意をかわしながら大蛇丸が草薙ノ剣を振るう。初代と先代が背後から奇襲をかけ、それを受けてしまいながらも二枚の札を掌から飛ばし、二人の体に貼り付ける。
が、気づいた時には、ヒルゼンは大蛇丸の拳を顔面で受け止めていた。転がる。大蛇丸が自分をあざける声がする。何故影分身も使わぬのかと。
「それとも使えないのかしら? 年を取りすぎて? 老衰でチャクラの量を失ってしまったら、影分身なんてチャクラを捨てるのに等しい行為ですものねえ、ヒルゼンセンセ?」
嘲るような声。この状況が可笑しくてたまらないとでもいうような笑い声。
「あーあ、おかしいおかしい。ねえ、先生、ガッカリさせないでくださいよ。もっと楽しませてくださいよ、ねえ。――あーっはっはっははっはっは、あははははっ!! おかしい、おかしいですよヒ
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