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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
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とだ。
それによって、一度深く突き刺さると抜けづらくなる特殊効果を生み出しているのだ。
引き抜こうとするなら、かなり高い筋力値が要求されるだろう。
「これが、そのヒトを殺した武器?」
「ああ。それで今、エギルに鑑定して貰おうって話になったんだよ」
キリトが言った答えに、レンはふーん、と頷いた。
そのレンの反応を見ながら、アスナがエギルに頷きかける。
エギルも頷き返し、太い指で黒い短槍をタップした。
開かれたポップアップウインドウから、《鑑定》メニューを選択する。スキルを持たないプレイヤーがそれをしても失敗表示が出るだけだが、商人のエギルなら、ある程度の情報を引き出せるはずだ。
はたして巨漢は、彼にだけ見えるウインドウの中身を、太い声で短く言った。
「PCメイドだ」
キリトとアスナは同時にがばっと身を乗り出し、「本当か!」と思わず叫び、レンはへぇー、と気の抜けた返事。
PC
作成品
(
メイド
)
つまり《鍛冶》スキルを習得したプレイヤーによって作成された武器ならば、必ずそのプレイヤーの《銘》が記録される。
そして、この槍はおそらく、特注仕様のワンオフのものだ。作ったプレイヤーに直接訊けば、発注・購入したのが誰だか覚えている可能性が高い。
「誰ですか、作成者は?」
アスナの切迫した声に、エギルはシステムウインドウを見下ろしながら答えた。
「《グリムロック》………綴りは《Grimlock》。聞いたことねぇな。少なくとも、一線級の刀匠じゃねえ。まあ、自分用の武器を鍛えるためだけに鍛冶スキル上げてる奴もいないわけじゃないが………」
職人クラスのエギルが知らない鍛冶屋を、キリトやアスナ、ましてやレンが知っているわけもなく、狭い部屋には再び沈黙が満ちた。
しかしすぐに、アスナが硬い声で言った。
「でも、探し出すことはできるはずよ。このクラスの武器を作成できるレベルに上がるまで、まったくのソロプレイを続けてるとは思えない。中層の街で聞き込めば、《グリムロック》とパーティーを組んだことのある人がきっと見つかるわ」
「確かにな。こいつらみたいなアホがそうそう居るとは思えん」
エギルが深く頷き、アスナと同時にそのアホ共を見た。
すなわちレンとキリトを。
「な……なんだよ。お、俺だってたまにはパーティーくらい組むぞ」
「ボス戦のときだけでしょ」
冷静に突っ込まれ、キリトがあえなく撃沈。
「ぼ、僕だって……」
「論外」
撃沈。
ふん、と鼻を鳴らし、アスナは改めてエギルの手中のショートスピアを見た。
「ま……正直、グリムロックさんを見つけても、あんまりお話したい感じじゃないけどね………」
それはレンも、
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