146
[8]前話 [2]次話
待ち侘びし
恋に藻掻きし
霜月の
冷え冷えし雨に
追われ去りなむ
どんなに待とうと…来るはずもない彼を待ち、彼への想いに悩み苦しむ毎日…。
しかし、時は無情に駆けてゆき、もう十一月も終わろうとしている…。
外は相変わらず寒々とし、冷たい雨が降っている…。
もしや…この冷たい雨が、この十一月を急かす様に立ち去らせたのだな…。だから…こんなにも早く感じるのだろう…。
あぁ、彼に…次はいつ会えるのだろう…?正月には顔を見せてくれるのだろうか…?
そんな叶いそうもない望みを…ただ、思うだけ…。
打ち付ける
雨ぞ寒雷
呼びにける
冬ぞ来りし
君の居ぬ里
地を叩き付ける雨…不安を煽る様に降り注いでいる…。
そんな雨が呼んだのか、天からは轟く様な雷が鳴り響き、あぁ…本格的な冬になるのだと思った…。
彼の居ない冬…これで彼が居なくなってからの全ての四季を過ごすことになる…。
溜め息ばかり…それは白く濁り、虚しく今日も空を見上げた…。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ