■■SAO編 主人公:マルバ■■
ありふれた冒険譚◆初めての絶望、そして希望
第十四話 サチ
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なんと籠手やグローブ等の武具を盾として使えるようになる。つまり、敵の攻撃を籠手で『パーリング』したりできるようになるのだ。籠手に当たり判定があったのはこのスキルのためだったのかもしれない。《盾防御スキル》も新しく訓練しようかな、とも思い始めているところだ。
マルバは既に体術スキルの『武具攻撃』というModを取ってあり、体術で攻撃する時の攻撃力に武具の防御力を加算させたり『武器防御』で弾いたりすることができるため、これでかなり攻撃・防御共にバリエーションが広がることになるだろう。
「あんた……スキルは生命線よ?そんな簡単に他人に教えるもんじゃないでしょ……。」
「いや、リズならいずれバレるからさ。強化してもらわなきゃいけないしね。一応秘密にしておいてよ?」
「分かってるわよ。それじゃ、チャクラムのメンテと黒武の強化ね。強化のパラメータは丈夫さでいいの?」
「うん。丈夫さに二つ。」
「了解。ちょっと待ってて。」
手持ち無沙汰になったマルバは椅子に腰掛け、ユキを膝の上に乗せるとマップで黒猫団の位置を見てみることにした。テツオ率いる彼らは宣言通りわりと慎重に昨日より一階層下の探索を行なっているようだ。T字路を右折すると、そこで一旦立ち止まった。何をしているのかわからないが、全員左側の壁に張り付いているようだ。しばらくすると壁の向こう側に移動したではないか。なんと、隠し扉があったらしい。
マルバは嫌な予感がした。トラップが多い階の隠し扉。内部にはトレジャーボックスがあるのだろう。もし、罠だったとしたら……?最悪の状況を考えてみよう。仮にトレジャーボックスがアラームトラップだったとする。隠し扉の奥は大抵の場合はせいぜい八畳くらいの小さな小部屋の場合が多い。もし敵が湧き出てきたら、まずはアラーム源のトレジャーボックスを破壊し、湧き出てきた敵の処理をするか、逃げ出せばよい。だが、あの階のトラップはマルバでも囲まれたら倒しきるのにかなり時間がかかる程度の強敵が出るのだ。彼らが敵を全滅させるのはかなり無理がある。逃げ出す訓練は散々行ったのだから多分大丈夫だとは思うのだが……
そういった心配をするマルバのマップ画面から、プレイヤーの位置を示す四つの光点が一瞬にして消え失せた。
「……ッ!!!」
息を飲むマルバ。その頭脳が急激に回転速度を上げる。
マップ追跡ができなくなる条件はそう多くない。《全滅》……の可能性は排除していいだろう。盾持ちの前衛が二人いるパーティーが一瞬にして全滅などということがあの階層で起こるとは思えない。《追跡不可能エリア》なんてものはフィールドにしかないはずだ。そうすると、考えられる一番の要因は《結晶アイテム無効化エリアへの侵入》。そして、それが起こったのは隠し扉の奥、つまりおそらくトレジャー
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