046話
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「はぁはぁ………」
「だいぶ息が上がってきたな、そろそろ意識が朦朧としてきた頃ではないか?」
苦しげに息を漏らすナナシ。身体中から滴る血はペタとの激戦の様子を物語っていた、既に戦いが始まって20分以上の時間が流れている。両者共に一歩も引かぬ互角の戦いを続けている。血を吸い、血を使い攻撃をするぺタに対抗する為に自らの身体に雷を流し身体能力を過剰に引き出すARMを使用し激しい攻防を繰り返すナナシ。
が身体能力を上げるエレクトリック・チャージは身体に多大な負担を掛けるARMであり出血をし続けている今の身体ではクラッシュするのも時間の問題。対処する為に常にホーリーARMでエレクトリック・チャージで起こるダメージを軽減しているがそれでも激しく動けば出血は激しくなっていく。既にナナシは意識は朦朧とするほどに出血している、このままでは命の危険がある。
「さあ君の血液を更に頂こうか。ブラット・スィリング!!」
「アルちゃんホンマに感謝するで!!イージス!!」
迫り来る吸血ARM、血を流しすぎた影響で動きづらくなっているナナシへと向かっていく。今すぐナナシの体にその針を突き立て血を啜ろうとするARMを天から舞い降りてきた巨大な盾がそれを阻止した。
「おお!?なんかすげぇの出たぞ!?」
「盾、じゃな!」
「数多の攻撃から術者を護る最強の盾"イージス"!更に体力を回復させる事が出来る盾だ。女性相手だとかなり攻撃を喰らっていたからな、一応渡しておいたんだ」
「ああ納得だ」
「わしもじゃ」
イージスによってその身を守られながら身体中に負っていた傷が治癒していく感覚を実感しながらナナシは微笑んだ。身体に漲ってくる力と酷い安心感、眠ってしまいたいほどに心地良い。ならば眠るとしよう。
「ペタ、自分に勝ってからなああああ!!!」
「はっ早い!!」
イージスによって体力が最大限に回復したナナシは再びエレクトリック・チャージを発動し一気に強めりペタの腕に狙いを定め拳を振るった。狙ったのは体を流動させ物理攻撃を無効化するブラッドボディ。
「し、しまった!!」
「ぉぉぉおおおおおお!!!!エレクトリックゥゥ!!ブルゥウウスウウウ!!!!」
上昇した力で凄まじい速度で腕を振るうのと同時に雷撃を巻き起こしそのまま勢いのままペタへと雷を纏った拳を連続的に叩き込んでいく。一撃一撃がペタの身体を震わせると同時に強烈な雷で身体の内部を焼いていく。
「がぁあぁあぁあああああああ!!!!!!!!!」
「おおおおおおおお!!!去ねやぁぁあああ!!!!」
ペタの体に刻まれていく拳の刻印、ナナシの同胞たちの無念がその体を焼いていく。ナナシを突き動かしてきた怒りが、ペタを、その体を貫いた。
「―――しまいや」
腕を引き抜き
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