暁 〜小説投稿サイト〜
雷の第一世代
マスター現る!
[7/7]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
める事でもねぇ。放っておけぃ」

カウンターに座っていたルーシィは呟くようにミラに聞いた。

「ど・・・どうしちゃったの?あの2人、急に・・・」
「ナツもキアラも、ロメオ君と同じだからね」
「自分と重ねちまったんだろ」
「トニーさん」
「トニーでいいよ」

そこへトニーがやって来る。
トニーは続ける。

「ナツの父さんも出て行ったっきりまだ帰ってこねーんだ。父さん・・・つっても、育ての親だけどな。しかもドラゴン」

その言葉にルーシィはズッコケた。

「ドラゴン!?ナツってドラゴンに育てられたの!?そんなの信じられる訳・・・」
「ね。小さい時そのドラゴンに森で拾われて、言葉や文化や・・・魔法なんかを教えてもらったんだって」
「だがある日、そのドラゴン・・・火竜イグニールはナツの前から姿を消した。何の前触れもなく、突然だ」
「そっか・・・それがイグニール・・・」
「そーゆーこと。ナツはいつかイグニールに会える日を楽しみにしてんだ」
「そーゆートコが可愛いのよねぇ」
「あはは・・・じゃあ、キアラも誰かの帰りを待ってるんですか?」

ルーシィが何気無く尋ねる。
するとトニーは顔を曇らせた。
が、ルーシィとミラはそれに気付かなかった。

「さあ?私は知らないわ」
「ふーん、トニーは?」
「いや、俺も知らない」

ルーシィは少しトニーの様子がおかしいことに気付いたが、気のせいか、と思った。

「私達は・・・妖精の尻尾の魔導士達は・・・皆・・・皆何かを抱えてる・・・」
「傷や・・・痛みや・・・苦しみや・・・」
「私も・・・」
「え?」

とても聞き取れないような声で呟いたため、ルーシィは聞き返した。

「ううん。何でもない」

しかし、ミラは何事もなかったかの様に微笑んだ。
それを見たトニーも小さく呟く。

「・・・俺も・・・」
「え?」

またもやルーシィは聞き返す。

「いや、何でもねぇよ」

が、トニーはミラと同じく何事もなかったかの様に微笑んだ。
そんなミラとトニーを見て、ルーシィはなにも言えなくなってしまった。















そしてナツ、ハッピー、キアラはハコベ山へとマカオを探しに出掛けた。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ