シリルvs.三大竜
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合わせたシリル、それをヘソの前に持ってくると水色の魔力がそこに集まってくる。
「雲竜水!!」
肘を伸ばし三大竜に向かって放たれた魔法。かつて父が自分のために、エドラスの父を通して教えてくれた魔法。
1つになったギルドの想いを乗せた彼の魔法が三大竜の意地と誇りをかけた一撃を
打ち破った。
「「「なっ・・・」」」
ドゴォーン
大地震でも訪れたのかと思ってしまうほどの振動がドムス・フラウを揺るがす。
『おおっと!!今両者の大技が決まったようですが、凄まじい振動です!!どうやら中継用の魔水晶が故障したようなので、しばらくそのままお待ちください!!』
4人の衝突した力の大きさに最初に悲鳴を上げたのは魔水晶ビジョンの方だった。会場に映し出されている映像は砂嵐のようになっており、見ている全ての者が映像の復帰を待ち、視線を画面から一切外さない。
しばらくすると魔水晶が復帰し、地下の様子が映し出される。
『ああっと、お待たせしました!!魔水晶ビジョンの映像が回復したようです』
静まり返りビジョンに見入る観客たち。最初に映ったのは剣咬の虎が誇る三大竜が1人、ローグ・チェーニ。
(シリル・アデナウアー・・・)
立っていたかに見えたローグ。しかし突然ふらつき始めた彼は前のめりに倒れ出す。
(こいつの底が・・・見えねぇ・・・)
次に映ったグラシアンは背中の方からゆっくりと崩れていく。
(レクター・・・強すぎるよ・・・こいつら・・・)
スティングは膝をつくと、重力に従うように前に上体を倒していく。
バタンッ
3人のドラゴンが力なく地面に伏す。それはつまり、この死闘の決着を意味していた。
『こ・・・これは・・・立っているのは・・・シリル・アデナウアー!!』
傷だらけになりながらも倒れているスティングたちを見下ろし、仁王立ちしているのは小さき竜、シリル・アデナウアー。
(ギルドとは、想いを育む場所)
カンカンカンカン
試合終了のゴングがなったと同時に両手を上げて喜びを表現する勝利者。
『妖精の尻尾だぁ!!三大竜破れたりぃ!!勝者!!妖精の尻尾!!』
この結果を受け妖精の尻尾の得点に10ポイントが加算される。
昨年まで弱小ギルド、万年最下位という不名誉な名を欲しいままにしてきた彼ら。1日目はまさしくその名通りの最下位スタートであった。
しかし帰ってきた天狼組の活躍により2日目から少しずつ点数をあげたことによ
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