第1章:平穏にさよなら
第16話「大苦戦」
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「終わりだ!」
「させないっ!」
体勢を崩し、隙だらけな僕を男はトドメを刺そうと斧を振う。だけど、それをなんとか緋雪が杖で防ぐ事で凌ぐ。
「(落ち着け!考えろ!状況は神咲さんが人質。かやのひめさんは戦力外レベルまで弱っている。薔薇姫さんは生死不明。久遠は神咲さんが人質に取られて実質戦闘不能。僕はそんな久遠のいる所まで追い詰められている。唯一奴らと対等に渡り合える緋雪も経験不足で多勢に無勢だ...!)」
一通り状況を確認し、一言に纏めると...。
「(絶体絶命の大ピンチ....!)」
第一に神咲さんが人質に取られている時点で僕らに勝ち目はない。どうすれば...!
「(“創造”の魔法でどうにか...できるのか?)」
辺りの地形と奴らの配置と知っているだけの特徴を照らし合わせ、打開策を練る。
「(いや、やるしかない。相手は生死構わずに襲ってきてるんだ。できるかできないかなんて気にしてられない!)」
悠長な事は考えてられない。最速で、最善で、脳を焼き切ってでもこの場を打開できる策を考えつけ!
「(制限時間は高く見積もって緋雪が戦闘不能になるまで。それまでに策を...!)」
辺りの状況と僕のできる事を照らし合わせる。
「(最優先で助けるべきなのは神咲さん。人質がいなくなれば一瞬でも時間に猶予ができる。次に優先なのはかやのひめさん。狙われているうえに戦闘ができない。今だってギリギリ逃げているみたいだし、早く助けないと...。)」
久遠と緋雪は最悪自分で何とかできると踏み、次にどうするか模索する。
「(この状況を打開できるとしたら、“創造”の魔法か未だよくわからない導王流...。)」
この際、魔力は切れてもいいと仮定してできる限りの事はする...!
「きゃあっ!?」
「っ、緋雪!」
ついに緋雪が一度こちら側に吹き飛ばされてくる。
...故意にこちらに飛ばしてきたという事は....。
「...ちっ、優位な立場だからって遊んでやがるな...?」
「おー、よくわかったなぁ?」
相変わらずこちら側をバカにしてくるな...。
「(...牽制に十本。神咲さんとかやのひめさんを助けるのにそれぞれ三本は必要...か。)」
目の前の男から意識を逸らさずに、この後どうするかを決める。
「(悟られたら全て台無しだ。最速...一瞬で投影をする!)」
僕の“創造”は所謂fateの士郎の投影魔術に酷似している。しかも、士郎のよりも投影できる種類は多いし、燃費も多分いい。だから、それを上手く利用して...!
「(創造開始....!)」
地上に降り
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