第1章:平穏にさよなら
第16話「大苦戦」
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いる二人を僕は見過ごせないし、奴らは許せない。
...偽善者だと言われるような行為だろう。魔力どころか多勢に無勢だ。こんなのは勇敢や蛮勇を通り越して愚かの一言でしかない。
「...でも、目の前で今まさに困っている人を放っておける程、腐った性根は持ってないんだよ...!」
「お兄ちゃん....。」
変にトリッキーな動きをしても圧倒的物量で正面から叩き潰されるだけだ。なら、応用を利かせる程度で、錯乱しながら一点突破、一撃でなくても必殺で行く!!
〈...今回は付き合ってあげます。ただ、無茶はしないでください。〉
「承知の上だ!」
地面を蹴り、一気に空中の奴らの間合いを詰める。
「(生半可に攻めても無駄。だったら、僕だけの技術じゃない。恭也さんや、導王流を...!)」
足元に魔力を固め、それを足場に跳び回る。
「(恭也さんの使っている御神流の技の一つ、あの衝撃がそのまま腕に響いた技。あれはおそらく、衝撃を徹す技なのだろう。なら、僕でも再現自体は...可能!)」
後はそれを魔法に応用するだけ。錯乱するように跳び回り、一人に狙いを付けて...斬る!
「ぐぅ...!?」
「(まだだ!今のは、できていない!)」
杖型のデバイスに防がれたのを認識した瞬間、その場から飛び退き、またもや跳び回る。常に動き、相手に動きを読まれないように絶えず変化させ続けないとな。
「もう...一度ぉっ!!」
今度は正面から突っ込み、防御魔法を張らせた上で斬りかかる。
ガィイイイン!!
「ガァッ....!?」
「(手応えアリ!成功だ...!)」
魔力の衝撃がそのまま防御魔法をすり抜け、相手の腕にダメージを与えたのを確認し、思わず口端が吊りあがる。
「っらぁっ!!」
「ガフッ!?」
ダメージと動揺で隙ができた相手の胸を肘鉄で思いっきりどつく。魔力もしっかりと込めてあるので、ダメージもでかいはずだ。
「っせあっ!」
「ぐっ...!?」
そのままもう片方の手で肩を掴み、倒立するようにして後ろに回り込みながら後頭部に膝蹴りをかます。それでようやく一人を倒す事ができた。
「次...!」
格下の相手に一人とはいえ簡単にやられた事に、ようやく奴らに明確な隙ができる。
「スカーレットアロー!!」
「ぐぁあっ!?」
次の相手に向かおうとした瞬間、下から赤い魔力の矢が飛んできて一人を撃墜する。
「『お兄ちゃん!援護なら任せて!』」
「『緋雪か!?分かった。そっちも狙われるから気を付けて!』」
緋雪の今の魔法なら、防御の上からでも奴らを牽制or撃墜する事はで
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