第1章:平穏にさよなら
第16話「大苦戦」
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らよ!」
「くっ....!っ、がぁっ!?」
魔力弾を躱そうと、体を動かした瞬間、下から飛んできた砲撃魔法に掠り、ダメージを受けてしまう。
「あの程度で仕留めれたとでも思ったか?」
「ぐっ...はぁっ、はぁっ、はぁっ。」
まずいな...。僕は防護服があまり頑丈じゃないから、掠っただけで相当ダメージを喰らってる...。奴らは、一人も倒せていないし...。
「(だけど、辺りに魔力が溜まっている...。これなら!)」
思考中に迫ってきていた魔力弾を蹴り、その反動で地面に向かって跳ぶ。
「(波長、解析。同調、把握。)...大気魔力、固定!!」
「ぐぅぅっ....!?」
空間が固定されたかのように、奴らの動きが止まる。
「っ.....!」
ただし、大気中の魔力を固定するという荒業だ。リヒトを介してさえ、膨大な情報量が頭を巡り、脳が焼き切れるような痛みが走る。大気中の魔力を集めるならまだしも、完全に固定するのは骨が折れる...!
「っ...緋雪...攻撃、してくれ...!」
「わ、分かった!」
他の三人を防御魔法で護っていた緋雪が、魔力弾を大量に放つスターボウブレイクで攻撃をする。これなら...!
〈ダメです!魔力を固定していたので、大した威力が...!〉
「しまっ...!?」
そうだった...!大気中の魔力を固定しているという事は、固定している場所そのものが防御魔法に近い存在になる。それじゃあ、あまりダメージが...!
「よくもやりやがったなぁあああ!!」
「くっ....!」
一人が緋雪の魔法で発生した煙幕から飛び出してくる。とにかく迎え撃とうと、僕が剣を構えなおした瞬間....
バチィイッ!!
「がぁっ!!?」
「....えっ?」
いきなり閃光が走り、襲い掛かってきた男が倒れる。
「あ、あんた、そんな事もできるのね...。」
「くぅ....これくらいなら。でも、お腹空く....。」
ふと後ろを見れば、見覚えのない巫女服姿の少女が、掌から電気を迸らせた状態で立っており、それをかやのひめさんが驚いた表情で見つめていた。
「(...よく見れば、狐の耳と尻尾?...まさか、久遠か?)」
見れば子狐の姿がない。...まぁ、強いのなら逆に助かるからいいんだが。
「お兄ちゃん、お兄ちゃんだけじゃ、さすがに勝てないよ...。」
「...分かってる。だけど....。」
悔しそうにしているかやのひめさん。ボロボロで、既に生きているのかも分からない薔薇姫さん。...会って一日どころか数時間も経っていないけど、酷い目に遭って
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