6部分:第六章
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子だけではなくあのお姉さんも早智子のお父さんもお母さんも裏切ることになる。そう思った。だから彼は言った。
「振り向かないよ」
周りの声達に対して言った。
「何があっても」
「もういないのにか」
「いや、さっちゃんはいるんだ」
声に言い返す。
「絶対いる。だって今後ろに感じるから」
本当は不安で仕方がない。だがこう言い返して声を退けようとしていたのだ。痩せ我慢でもあった。しかしそれは覚悟のうえの痩せ我慢であった。
「絶対に振り向かないよ」
「振り向かないんだな?」
「そうだよ、決めたんだ」
声の囁きが弱くなっていた。一樹はそれを感じてさらに強く言葉を発する。
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