気づいてない。
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「相変わらず、凝った嘘を吐くんだから」
ロッキングチェアに揺られながら、そっと呟く。
昔から、自分の失態を隠す為に嘘を吐く子ではなかった。この内容を告げれば相手が傷つくだろうと言う思いが強ければ強いほど、どんどん嘘が凝っていく子だった。
そして、それが―――誰も見抜けないような精密な嘘が通じない相手がいる事を、あの子は忘れてしまったのだろうか。
「……」
両端だけが綺麗に消えたパウンドケーキが、仄かにバターの香りを漂わせていた。
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