集結
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《・》しいものもどきだ。
「竜と精獣を従えた女神か。……邪魔だ。まとめて潰してやる!」
明らかに様子が変わったレゾネクトに向かって、獣達が吼える。
「リースリンデ、防音障壁! リーフエラン、突撃! リオルカーンは直接攻撃からの防御!」
リースリンデが、人間には知覚できない高い声で大気を揺らし。
ティーの前に躍り出たリーフエランの爪と牙が、際で避けるレゾネクトを透かさず追いかける。
その合間にも、レゾネクトの『謎の力』が働いているのか、ティーが時々口を動かしては、何かを飲み込んでゴールドブレス? に変える。
気を抜ける場面ではないが、精獣達のおかげで多少余裕は生まれた。
アリアが現れてくれない以上、レゾネクトをどうにかするしかない。
退治は無理でも、せめて攻略の糸口を見つけられれば
「やかましい!!」
「みゃう!」
「! ティー!」
リーフエランの攻撃をかわしたレゾネクトが、空間を移動して。
ティーを直接、拳で殴り落とした。
しまった。
ティーが食べられるのは外向けの力だ。
レゾネクト自身に作用する力は止められない。
よほど強く殴ったのか。
音はあまり聞こえないが、落下の衝撃で森の一部分が形を変えた。
「動」
「「「!」」」
私への接近を阻もうとした精獣達の動きが。
レゾネクトの言葉で凍り付いたようにピタリと固まる。
私まで動けない。
もしかして、風も止まってないか?
さっきの言葉といい、今といい。
もしや、レゾネクトが使う『謎の力』とは。
「お前を殺すのは本当に惜しいがな……不愉快にしてくれた礼だ。せめて、苦しみを感じる前に、死ね」
「…………────っ!」
怒りだ。
激しい怒りを瞳に湛えたレゾネクトの左手が、私の首を締め上げる。
指先をまっすぐ伸ばした右手を引いて、私の心臓を狙う。
まずいな。
ネックレスの羽根では、私に触れているものをまとめて跳ばしてしまう。
首を掴まれていたら、逃げようにも逃げようが
「やめろぉおおおおぉぉおお────!!」
「!?」
爪先が体に触れる寸前で、レゾネクトの腕が停止する。
大音量で響き渡った声の持ち主らしき人影が私の腕を強引に奪い取って、レゾネクトから離れた。
……ちょっと待て。
ここは空中。
足場が無い、雲の上。
こんなに不安定な環境で素早く動ける存在なんて。
現代では、私か怪奇現象の一員しかいない。
でも、そのほとんどは今、この場所に揃っていた筈。
なら、それに当てはまらない、この人影は。
「……お
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