暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
105話:機動六課防衛戦線(中編2)
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となく口を開いた。
「……やっぱりお前は、俺と同じ…」
「………」
―――“転生者”なのか?
その言葉に、エクストラは息を飲む。その雰囲気を感じ取り、やはりと苦い顔をする士。
以前言っていた、自分と“同じ”という言葉。あれは自分と士が、同じ“転生者”なんだということを示していたのだろう。
「……あぁそうだ、僕は“転生者”だ。お前とは違う形の」
「違う形…?」
「僕は意識体で転生し、この体に宿った。望んでもいないのに、な」
気づいたときにはそこにいた。自分が作られた存在だということは、すぐにわかった。ショッカーの実験で作られたことも。
そして自分の足で立ったとき、このディエンドライバーも渡された。
「歓喜したさ、彼らの力を得られたのだから。これを使えば、ショッカーから逃れられるんじゃないかとも思った」
だが、そう簡単にうまくいく訳がなかった。
相手は世界を、次元世界全てを股にかけ、それらを自らの手の内に収めようとする連中だ。自分一人では、何もできなかった。
始めは嫌だったさ、何せ“彼ら”の力がショッカーに利用されているようなものなのだから。でもどうすることもできなかった、相手が強すぎたんだ。
「そんな時、お前の存在を知った。お前を倒す為に、この存在(からだ)が作られていたことも」
心底願ったよ、いつかお前が僕の下に来てくれることを。お前が全てを救ってくれる、救世主(ヒーロー)であることを。
けどやっぱり無駄だった。何度願ったところで、何も変わらなかった。何一つ、変化がなかった。
「…だから従うというのか、あんな奴らの―――世界を支配するという目的に!」
「他に方法があるというのか!? あの強大な力を前に、一人ではどうすることもできない! 何も変わらない! 僕はそのことに…気づいたんだ…ッ!」
仮面の奥から、ギリッと音が聞こえる。二つの武器を握る両手は、強く…固く握られていた。
そんな様子から、心の内が見て取れる。余程の苦汁を、飲まされてきていたのだろう。
「世界は残酷だ、何処かの誰かが苦しんでいようと誰もそんな事は気に留めない! それは正しい世界と言えるのか!? 奴らの作る世界が、それよりもマシな世界なら……僕はそのために戦う!」
「奴らの作った世界に、人としての幸せがあるとは思えない! 人が人として生き、時にいがみ合っても、時に争い合っても……夢があって、笑顔があふれる世界―――それが本当により良い世界なんじゃないのか!?」
奴らの作る世界が、そんな世界だとは思えない!
相容れない二人の理想、そのどちらも確かに間違ってはいない。エクストラの言う主張はあながち間違いではないし、士の
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