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魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
105話:機動六課防衛戦線(中編2)
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けずにすんだガタキリバ。だがそこにディエンドの銃口が向けられ、弾丸が胸部を撃つ。

 その隙を狙ってタトバが剣を振るう。だがディエンドもそれにすぐに対処、エンジンブレードでタトバからの攻撃を防ぐ。


「お前…なんでスカリエッティに従っている!」
「………」


 声を大にして叫ぶ士。しかし彼の言葉に、ディエンドは―――エクストラは何も答えなかった。
 その代わりに、というつもりなのか、ディエンドは銃をタトバの懐に向ける。それに対しタトバは即座に手首を捻り、持ち手を当てて無理矢理銃口の向きを変えた。

 引き金が引かれ、射出される銃弾。それらはタトバの脇腹をギリギリで掠めて、しかしそれ止まりで何もない空間を穿つ。
 互いに距離を取る為、己の得物に力を籠め互いをはじき出す。弾かれた二人は、地面を削りながら武器を構えなおす。その背後から襲い掛かろうとしていたガタキリバを銃で制し、三人は足を止めた。


「…お前はその力を得て、何を思った?」
「……?」
「全てを救えると思ったか? 助けを求めてくる、その全てを」


 “彼ら”のように、救世主にでもなれるとでも? 口を開くディエンド、その一言一言が二人の心に突き刺さっていた。
 確かにあの時―――ディケイドの力を得られると知った瞬間、どれだけ喜んだことか。“彼ら”のような活躍ができるんだと、戦えるんだと……救えるのだと。


「―――だが、そんなの結局妄想だよ」
「「ッ!」」
「全てを、世界を救えていたのは、“彼ら”がフィクションだったからだろう? 現実(リアル)で全てを救おうなんて、できる訳がない」


 救えたのは“彼ら”が主人公だからだろう? ハッピーエンドで終わらないと、話にならないだろう?
 ディエンドの言葉に、二人は思わず武器を下ろしてしまう。対しディエンドも少し武器を下ろしつつ、更に続ける。


「力を得られたからと言って、救える訳ではない。ましてやここは現実(リアル)だ、奇跡は起きない」
「「………」」
「結局は僕達の力は紛い物なんだ。決して人を救える力じゃない…」



「―――それでもお前は、全てを救おうと思っているのかッ…!」



 声を荒げて叫ぶ。怒声にも近いその言葉に二人は……


「―――フフ…」
「…ッ?」
「「ハハハハハッ!」」


 ―――笑いをこぼした。


「何が可笑しい。気でも可笑しくなったか?」
「いやぁ、改めて言われるとそうだよな〜って思ってさ」


 彼らの様子に思わずムッとするディエンドは言うが、タトバは仮面を抑えながら笑いを堪える。
 だってそうだろ? お前の言う通り、“彼ら”はあくまでフィクションだ。結末がハッピーエンドになるのは、人々が“そ
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