暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
105話:機動六課防衛戦線(中編2)
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タキリバの戦いは互角のようだ。
うって変って、他の戦況はというと……
「シャマルさん、大丈夫か?」
「え、えぇ……」
膝をついていた彼女に手を差し伸べるのは、青色の戦士―――オーズ・シャウタコンボ。
彼は戦いが始まってすぐにシャマルの下へやってきていた。
「っていうか、士くんそれ―――」
「はい、結構無茶してます」
シャマルは彼の現状を聞こうとするも、それを察した士は彼女の言葉にかぶせるように答えた。
以前士の能力について一同に話された際、『人の常識を超えるようなものほど、その対価は大きい』と説明されたのを、シャマルは憶えていた。
それが本当なら、こんな50もの分身を作りしかもこんなことまでやったとなると、彼の体は……
「とにかく、今はほとんど防衛。シャマルさんは今まで通り隊舎の方を、ガジェットは俺らでなんとかします」
「で、でも……!」
「大丈夫、無茶してますけど、これぐらいなら何ともないですから」
仮面の奥で笑ったのだろう、そんな雰囲気が感じられる声色だった。これにはシャマルも少し驚くが、すぐに反論に移ろうと……
瞬間、目の前のシャウタがいきなり腕を振り、鞭を突き出した。電気を帯びた鞭はシャマルの横を通り―――その奥のガジェットに巻き付いた。
流石に驚き振り返るシャマル。シャウタはそんな彼女を他所に捕まえたガジェットを振り回し、別のガジェットと衝突させ爆破させた。
「それじゃあ、ここお願いします!」
「あ、ちょっと……!」
シャマルはシャウタを引き止めようとしたが、彼の耳には入らなかったようだ。そのまま走って、ガジェットの群れへと向かって行ってしまった。
一斉に放たれるレーザー、その全てはガジェットから放たれた物だ。
それらはまっすぐに六課隊舎へと向かっていたが、結果隊舎に当たることはなかった。
阻んだのは、茶色の壁。少し透けて見えるそれは、まさしく亀の甲羅を模していた。
もうお分かりだろう、この壁を生み出したのは隊舎の前に立つ茶色の戦士―――オーズ・ブラカワニだ。
彼は両腕にある、亀の甲羅を模した盾―――“ゴウラガードナー”に魔力を通わせ、合わせることでこの障壁を生み出しているのだ。
これは本来のオーズにはない能力―――士が変身するディケイドにのみ発現する能力だ。
普通の人間が持つ筈のない“リンカーコア”というものを体内に持ち、その魔力を己が武器に纏わせたり、通わせることでその能力を強化することが、士には可能なのだ。
以前空港火災において、鎮火時に“仮面ライダーウィザード”と
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