暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
精神の奥底
52 Dark Side Of The City 〜後編〜
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ないし、下手に動けば、計画が勘付かれるかもしれない」
「ですが…」
「もしお前たちの誰かが捕まって、拷問を受けたりした場合、口を割らないという保証は無い。他の連中は死んだか口がきけないなら吐かせられる心配はないがね。各自、朝までここで待機、よく休むことだ」

安食はポケットから例の薬を取り出して、ミネラルウォーターで飲み干す。
正直、少し焦っていた。
もし自分の計画を知っている者が捕まっていたら、スターダストに拷問を受けて吐かされていただろう。
今回の襲撃でValkyrieのメンバーには多くの欠員が出た。
それに関しては、ユナイトカードに備わったマインドコントロール機能で使った人間を操ってコマにすればいい。
それ以上にスターダストが自分の攻撃を受けたというのに、未だに立ち塞がっていることが問題だ。
しかも学校での一件も考えれば、攻撃によるダメージを引きずっているどころか、ピンピンしている上に力を高めている。
安食は自分の腹部に触れた。

「ッ…」

反面、こちらには前回戦った時のダメージがまだ残っている。
もちろん既に痛みは無いし、激しく動いても問題は無いが、もし重点的に攻められれば、足を引っ張らないという保証は無い。
ポケットからカードを取り出した。

「これを使う局面にはならないといいが…」

一見今までの客用のカードとは変わらないが最新型のカードでまだ試した人間は少なく、効果があったという報告も無い代物だ。
安食は深呼吸して一度気を落ち着けるとポケットにしまった。














彩斗は家に戻ってきた。
まだ日は登り始めてはいないが、もう朝になったのではないかと思う程に時間が経っているように感じた夜の街の冒険だった。

「ハァ…」

ガレージから持ち出したものを元の位置に戻し、PCの履歴も全て削除した。
これでハートレスにもバレることはない。
しかし夜の街の裏側は彩斗には想像を超えるものだった。
プライムタウンのような最初から浮浪者や犯罪者だらけの場所と分かりきっているところではない。
普段見慣れた街が夜になって裏の顔を見せたのを見せたのだ。

「…ん…帰ってこれた」

たかが小1時間程度だったが、それは濃密過ぎる時間だった。
もう10時間近く夜の街を出歩いていたのではないかと錯覚する程だ。
少し目を閉じ、出来事を振り返る。
その度に身体と心に痛みがじわじわと沸き上がってくる。
案の定、身体は攻撃を避けるという動作を意識しなければ行わず、僅かにダメージを受けているのは否めない。
しかし意識するのとしないのでは大きな違いだ。
昨日の学校での戦闘に比べて、身体に受けているダメージの量が雲泥の差と言っていいくらい少ない。
これなら少し
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